りんく 3月定例議会報告号

平成18年(2006)4月9日(日)発行 りんく第22号

田島昭泉 宜しくお願い致します。

花爛漫
新生小鹿野町も花の開花リレーを続けています。福寿草、節分草、カタクリ、花桃、桜、ヤシオツツジ…
 そして世界にひとつの花が咲くように……


3月議会は3月9日から24日まで実施されました


決算では
(株)ふるさと両神への補助金が論議されましたが、町の産業の一つの担い手として期待し、住民の理解を得るためにも議員有志で「要望書」を提出しました。

 旧両神村の9月議会で決議された「(株)ふるさと両神」への補助金3000万円に対して、新たな小鹿野町でその決算が大きく論議されました。反対意見として私の耳に届く内容は「株主が議員や行政関係者でその利益のために補助金を出した」「株を買っただけで公益性がない」等でしたが、当時県などに相談し間違いのない手続きを確認している上の旧両神の議決であって、長じてこの地域の農業を支える核になる様にとった措置と考え、私は決算には賛成させて頂きました。さらには住民の理解を得られる企業として育っていって欲しいとの想いから有志で要望書も提出しました。
 なお、要望の要旨は「設立者である元行政、村議関係者は剰余金は受け取らない。また、剰余金の50%は町に還元する事。」などです。また、この補助金については住民監査請求が出ておりますが、私はその結果については真摯に受け止めて行きたいと思います。 →コンニャク工場問題


予算では
全員協議会と本議会の3日間にわたる論議の数々…
関口町政への大きな期待が多くの質疑と答弁へ

 予算の審議では全員協議会と本議会での質疑が行われました。私の聞き書きですが主なものを紹介します。
 町の財政については合併してよくなったのかと住民に疑問がある様でしたが、実際に合併しても国からのお金は減ってきている中で、交付税では減らされずにすんだ5年で1億8千万円や10年で合併補助金2億円。さらに特別交付税が3年で総額5億円入る。合併してないところは激減。人件費については、合併で1億9700万の軽減ができた。また事務統合により5000万ほど物件費も減らせた。今は課長も17人いるが課も統合して行き6〜7人減らして行く方向へ。昇級については査定昇級を創り上げたい。滞納の累積は約1億5千万円(うち国保が約6千万)。9人体制で徴収する。昨年10月からこの1月でも前年に比べ400万円収納効果があった。たばこ税の増額分の配分では今回の6年生までになった児童手当に足りない。県に声は届けているとの事でしたが、議会でも国に意見書を提出する事になった。
 生活経費は? 合併後に見直すとしていた国保税は昨年10月から今年3月31日までの課税不均一を小鹿野現行へ。両神の方には増額となるとの事だが大きな赤字の国保は肩を並べて税拠出し、観光など事業展開においては両神地域に重心をおいている考え方で私は賛成させて頂いた。そんな中、水道料も保育費も合併協定では高く設定されていたものを安く押さえ、ほとんどの方に増額がないように配慮をして頂いた。
 町営住宅 の建設は当初の鉄筋コンクリート造を木造にして地元大工に造ってもらえるようにしたい。入居申込者も30組ある。3年で40戸造りたい。設計は職員がする。2人で働いていると高収入で町営住宅に入れないのは国庫補助の住宅法の基準があるからで、補助を受けないで造ることも検討はしたいとの事。長野県下條村では隣町の半額の家賃にして人口増に成功したとの参考意見もあった。
 事業見直し 鹿公園については町民に説明後いずれ止めたい。般若の丘施設費518万円はクアパレス町民風呂の日に入浴した人数分の支払いであるが精査して行きたい。市民農園はいつまでも委託料ではなく借りる人が出して賄うのが本来ではないか、また、バイパス沿いの町で除草をしたところは積極的に農地へ展開してはどうか等の意見が出た。観光釣り場は交流の場としてはいいが1年見て検討したい。成人式は成人が主体的にやってはの意見に対しアンケートをして要望を調査したいとの事。他の全事業も見直しをして行く内容でした。林道沼里坂戸線のクマタカ調査は県も2年は調査が必要としているなか、クマタカに配慮し地元の理解も得られればやりたいとの事で、補助金要件の800mは最低必要とのこと。
 教育 幼稚園までの英語教育を導入。教育会議の中味は目線を住民に持って行き委員会で諮問。住民アンケートもしたいとのこと。学校の図書は監査前でも貸し出して下さい、3学期制の中で授業日数の確保をとの意見など。
 光ケーブル による議会放送は新年度より庁内の施設でパソコンを通じて視聴が出来るようになる。文化センターで視聴できる日も間近か。いずれは各戸インターネット上で視聴できれば、まちづくり論議も活発になるのではないかと考えます。TV電話は各庁舎間でやりとりできるとの事。
 サイクリングマップ は両神・三田川、倉尾、長若の3コースを作り、マップで歴史や自然を楽しめるものを作りたいとの事。平成20年のインターハイでの自転車競技にもつなげ、自転車で楽しめる町とエコロジーの気運を盛り上げていただきたいものです。浄化槽の点検は町依託の保守点検は100%受検されているが県指定の協会の法定検査は27%の受検。両者の点検を一つにできないかとの意見。両神住民からデイサービスが受けられなくなったとの声があったが、これは国の制度改正により新地域支援事業の中で特定高齢者はいきいき館で一般高齢者はひまわり館でリハビリ等のサービスを受ける事となったもの。介護保険の増税など合併による影響ではない。(※以上は多くの議員の質疑やその答弁に手を加えた要約ですので多少の差違があるものとご理解下さい)


一本杉期成同盟総会開催
町立病院や商店街、小鹿野高校通学に、また工業団地通勤にも有益です。新たな展開を期待します。

 2月15日に期成同盟総会が吉田振興会館にて開催。開会で関口和夫副会長が「中断していたが新たな気持ちで進展を期待している。小鹿野では病院よりバイパスまで工事を始める。目的達成に努力をしたい。」と発言。
栗原稔会長は「新しい力が相まって、新しい仕事ができる。医療の面からも重要な道路である。建設は55%を国が負担。さらに特例債事業にすれば負担が住民にかからない。」と意欲を語りました。
 その後、担当課に聞くと「18年度は病院からバイパスまでを着手したい。」その先の道路計画の敷地には建物ができたとのことだが「道路幅も両側歩道を片側歩道にするので庭先にかかる程度である。」とのことです。


全国小さくても輝く自治体フォーラムin矢祭町」へ有志で参加しました

矢祭町根本町長と  1月14日〜15日の2日間。全て自己資金でフォーラムに参加し勉強してきました。その御報告です。参加者900名と言われる中「花と歌舞伎のまち小鹿野」を皆でアピールでき、多くの町村から有益なお話が伺えました。
 合併しない町福島県矢祭町の根本町長は「人口7000人の町。職員自らが町民の立場から行政を考えている。職員は全力でやりきる覚悟だ。」その矢祭町の職員も「正月も全て役場は開けます。職員の家は出張役場です。職員の一生懸命の姿で町民の心も動きました。まちづくりに町民が参画。1年で1億節約できたので出産報奨金に3子目100万、4子目150万、5子目200万の支給ができた」と力強い。 福島県泉崎村の小林村長は「68億円の財政赤字を解消した。情報公開が大事。住民が協力してくれる。金がないほど知恵が出る。企業誘致10社。宅地100区画売った。職業紹介も地元で100%できた。」
 岡田京都大学教授は「合併した結果2倍のスピードの過疎化となった。合併後借り入れもできない。市長には会えない。議員にも声が届かないと言う状況が出ている。経常収支比率が99.7%になる等、まちづくりとは逆行している自治体がある」との発表。 長野県栄村の斉藤課長は「設計図はつくらずに職員共に現場へ、道路改良は村直営方式。下駄履きヘルパーで隣近所で介護活動。住民と行政の共同が重要」とのこと。 長野県下條村伊藤村長は「人口は4215人。職員を企業に接客訓練に行かせた。意識が大きく変わった。職員の人数は少し増えるとタガがはずれる。通常業務は37人の職員で行っている。住民自らが施行する工事には資材支給事業。若者定住住宅の建設を100戸実施して人口は増えている。」とのこと。 山形県金山町阿部総務課長は「情報公開制度は日本で一番最初に制定。街並み景観条例で美しい景観を守っている。30人の街並み案内人も活躍し、観光地でもないのに訪問客が増えている。」とのことでした。
 2日目 宮崎県綾町前田町長は「自然・人情・食糧の3つの美が我が町の柱。手作り工芸の里事業では42の工房を誘致し、現代の名工も2人居る。声が届いて顔が見える範囲がいい」とのことでした。
 まとめとして保母武彦島根大学副学長は「都市だけでは日本は存続できない。小さな自治体で創意工夫が生まれている。その生命力が日本には必要だ。自治がいきいきするには顔の見える関係が必要だ。まちづくりは社会教育です。」とのこと。
◆フォーラムに参加し感じたことは◆
@職員も住民も意識改革が必要。そのための首長の宣言の力や職員の企業派遣などによる目覚めの喚起が必要。
A情報公開。町の財政もしっかり告知し住民の理解を得て、官民協働の体制を創る事が必要。
B補助金にも縛られない事業展開。
やればできるの自信を持ってまちづくりにとり組みたいと痛感した2日間でした。


PHOTO NEWS

 奈倉日曜土建2/25             奈倉館跡清掃大作戦3/12
  
 奈倉では町から資材を提供してもらいボランティアで危険箇所の改善や道の修繕などを実施しております。まさに官民協働実践地区。また、史跡の奈倉館(やかた)跡の1町歩ほどに生い茂る草木の清掃をし、史跡の全容を露わにし、住民自らが500年にも及ぶ歴史の掘り起こしに全力をあげています。 →詳しくは奈倉地域からの情報発信ページをご覧下さい。(上の画像は同HPより拝借しました)


最近の主な活動報告です。

1月2日と9日は成人式参加 1月7日広域消防出初式 1月8日小鹿野町消防出初式 
1月15〜16日「全国小さくても輝く自治体フォーラムin矢祭町」へ参加。
1月24日 秩父地域議長会での県内視察研修。スキップシティ、宮代庁舎の視察 
1月29日 新築された皆野小学校視察 1月30日議会だより編集委員会、議会業務視察(両神地区観光施設視察
2月 5日 消防団第一師団非常召集訓練2月15日 一本杉峠開削期成同盟 2月19日福寿草祭り
3月12日 節分草花卉共進会を見学  6日国民宿舎運営委員会  9日〜24日 3月定例議会
3月15日 中学校卒業式 21日忠魂碑参拝 23日小学校卒業式、(株)ふるさと両神へ要望書を有志と共に提出