市町村合併を考える

住民と議員のフリートーキング

小鹿野町内5ヶ所での議員が全員そろっての意見発表と意見交換の企画です。


上飯田にて
   議員出席状況  10/17信濃石会館14名(嶌田議員欠席)、10/25文化センター14名(浅見議員欠席)  
11/7長若14名(新井議員欠席)、11/14上飯田集会場13名(小池議員、新井議員欠席 
11/21日尾集会所13名(山崎議員、強矢議員欠席)           (五十嵐議員全欠席)
    5会場で一般参加者は279人でした。                                       
議席順
敬称略
合併とパターン 合併方法や策 質疑に対して



西秩父が理想
無理ならひとつへ

  今の思い
職員のリストラやワークシェアリングも考える。(10/17)
西秩父は健康や自然を売りにがんばる(10/25)
小鹿野は給与ではがんばっているが、他町村も共にもっとがんばる(11/7)
国の借金は
ひとり550万円の
借金
我慢の世紀になった(10/17)
住民投票は今は考えていない
大きな合併の時は地域担当官や議員の小選挙区制、評議員制導入が必要(10/17)
西秩父は足並みをそろえる必要がある。
140号バイパスへのトンネルなら秩父市も同調できると思う。(10/25)
吉田の祭り、果樹。両神の花、温泉、小鹿野の祭り
札所。滞在型の観光で伸ばす。(11/7)
職員給与や議員報酬が高い秩父との合併ではそこを下げることがむずかしい。
秩父市定例議会での「出張所は一人にするのか?」の一般質問に「状況を見ながらやる」の答弁では不安だ(11/14)
特例債はできるだけ末端に活用(11/21)
強矢
好光
9町村
ひとつ
西秩父では10年が精一杯
西秩父が揃って秩父に合併できればいいと思う。(11/7)
長尾根トンネル抜く為に 行政が民間の事をするのは無理がある。
秩父郡市では温泉を減らすことも必要(11/7)
山崎
万亀夫
秩父市を入れて考える 財政の実態から見て合併は必要 人事院勧告に従った給与で(10/17)
小池
勝利
ひとつ 秩父を向いての合併がよい
高根登 西秩父が理想
(10/25)
住民の意思に基づく合併
住民投票で決める
小さくも住民に密着した行政
介護福祉では秩父郡市内で1番。西秩父なら維持できる(10/25)
アメリカでは学校や橋を造るのも投票を利用している(11/14)
3割自治と言われているが2割でも頑張るように(11/21)
黒澤
純男
理想はひとつ
聞けば西秩父
3町村は大切
特別交付税が無くなったら両神は大変だ。
三町村が一体となって行ければよい(11/7)
少子高齢化・企業海外流出・リストラ・経済下降故に合併は必要



西秩父で足並みをそろえる 自分たちの足元を見て行く。(10/17)
地域の背骨としてのバイパスに力も入れたい。(11/7)
人件費を下げる メリットは、長い間に培かわれた地域共同体を自治体が身近かにある事による継続。(10/25)
行政が町民の協力を求めてゆく必要が出てくる(11/7)
がんばってもやって行けないなら国が間違っている
高橋
正一
今後の資料を見て 合併は目的ではなく手段
最終的には住民投票も。
西秩父がひとつになって考えてゆくのがいい(11/7)
新井
憲夫
合併は西秩父で相談してゆくのが良い
神田武 ひとつ
12万人がひとつの心で
会社や個人ができないことを行政はやる。人件費は減らすことが何より。 首長も1/9に
議員も146→32人になる
トンネルは長期要望しているが動かない。特例債でやる(10/17)
経費削減効果は誰が見ても西秩父よりひとつが5倍もいい。三町村では10年もすればやって行けなくなる(11/7)
この地域は観光でやってゆくのがいい。花もいっぱい植える(11/21)




西秩父 ひとつでは全国で広さ4番、力の入れようがない。(10/17)
大きすぎては山あり谷ありの中でサービスが行き届かない(11/7)
せっかく充実させた福祉サービスも下がる。
両神が来なければ吉田だけとでも仕方ない(10/17)
浅見
俊一
ひとつ 西秩父は手っ取り早いがワースト3がくっついたのではしょうがない。(?)
嶌田
西秩父が基本
(10/25)
住民投票をやる必要がある。
企業の誘致が必要だ



ひとつ
小鹿野は秩父市に顔を向けて考える
住民投票を考えてはいない
単独は無理
ループ橋までバイパスを抜くのは悲願である(10/17)
西秩父とくっつくぐらいなら単独の方がまだいい(11/7)
小鹿野だけでも秩父へと決めれば後が付いてくる。
平成17年3月までなら秩父市も対等に話し合うと言っている。(11/14)
秩父地域で国税は200億しかない。
どんなサービスをのぞみ、負担を誰がするのかがポイント(11/21)



単独でやって行ける
どうしてもなら西秩父
大変なりにやればできる。
議員数カット、職員給与3割カット、人員削減(11/7)
5人やめたら1人入れる。
長瀞の新町長は2割カットしている(11/21)
借金の原因を追及すべき 財政の圧縮を図る(10/17)
クアパレスの運営などやれることは多くあり単独で十分やって行ける。(10/25)
西尾案はいずれつぶれる(11/7)
中里村では大きな問題は住民投票条例を作ったので対応できる(11/21)
この時点で秩父はひとつが5、秩父を入れてが1,西秩父が一体で秩父へが1、西秩父が7,単独か西秩父が1。
/
(小菅高信議長としての答弁)
枠組みも、住民投票もやるかどうかの意見を集約するつもりはない。議員はそれぞれが意見を言い合って議決してゆく機関だ。(10/17.25)
吉田では14名が西、2名がひとつ、しないが1名。
西秩父で話し合うのは当然。全委員会同士でも議論をしている。秩父市とも定期的に実施している。(10/25)
※議長選により11/1より高橋正一氏が議長となる
住民からのご意見 それぞれのシミュレーションをして欲しい。行政の出す数字は仮説なのだから精査して出して欲しい。(10/25)
都心と田舎の合併は違う。卓上の理論が成りたたないこともある(11/7)
秩父市はこっちに少しも顔を向けていない(11/7)
寄らば大樹の陰、貧乏同士がくっつくならしない方がまし(11/7)
秩父市に魅力はない(11/7)
町を立て直そうとの意見がない!(11/21)
子供や孫が住みたいような地域にどうするのか(11/21)
住民との対話やその答弁・結果報告を町民にして欲しい(11/21)
合併特例債の使い道は住民の声に対して聞く耳を(11/21)
森林組合合併では報酬がかなりアップしている。疑問だ(11/21)

各会場で、それぞれ議員が3分の意見発表後、質疑応答が1時間以上有りました。

資料         

財政力指数ワースト順は平成11年で
  1. 0.143:大滝村
  2. 0.180:両神村
  3. 0.246:吉田町
  4. 0.328:荒川村
  5. 0.390:小鹿野町
  6. 0.424:長瀞町
  7. 0.427:皆野町
  8. 0.601:横瀬町
  9. 0.651:秩父市
この指数が1になると不交付団体になります。
平成13年ラスパイレス指数 ( )内は11年度
  1. 101.1:秩父市
  2. 90.0:横瀬町
  3. 89.2:吉田町(88.6)、両神村(91.2)
  4. 89.1:長瀞町、荒川村
  5. 87.3:小鹿野町(88.8)
  6. 84.9:大滝村
  7. 81.8:皆野町
国家公務員の給与を100とした時の
地方公務員給与水準の指数
※小鹿野は低賃金で大変努力はしている
3町村での面積237.55平方キロメートル
児玉町はほぼ同じ人口で、52.99平方キロメートル
●議会議員の報酬
小鹿野が206,000円
秩父市は343,000円
小鹿野町と川越市は約100平方キロメートルで同じ面積
人口は12,000 : 330,000
     税・公共料金等の比較
       国保均等割   国保平等割  水道料(10立方)    道路舗装率(%)
小鹿野町  9000      13100       997          77.2
吉田町   7500      11000      1260           36.8
両神村   7200      10000      1155           53.7
秩父市  13500      17500     1207           52.8
皆野町   9240      12600      1575           54.1

平成11年度調べ
秩父市広報からの議会一般質問の情報2002/5
合併しない場合の10年間は? 
  平成22年から赤字、27年には赤字額が40億円になる。
 ※秩父市も大変な状況だ(合併したい状況)
合併後の出張所の職員は1人にするのか?
  配置は状況を見ながらやる。
 ※質問も質問だが、答弁も寂しい
合併での算定交付税はいくらの減額になるか?
  合併算定替えによる削減額は年33億円
三町村の財政は10年間で
 職員給料19.5億円削減
 特別職・議員13.8億円削減

できると試算。
外国の議会・自治体
 欧米諸国では日曜から夕方に議会を持ちボランティアに近い報酬でやっている。
 今の日本では農業か建設業に議員が集中。
 幅広く、若い人も参加できるシステムづくり。
 広域になるとお金もかかるし関心が減る。

 フランス:2000人以下の32500の町村。小さな中で目を配り、大きな業務は県や州で行っている。
県の検討委員会で分析された最終報告図(生活圏・行政圏・意識調査など)
   各地域がほぼこの図の様なまとまりに動いている様に見える。

合併についてのその他の資料

西尾案:将来は市を基礎的自治体にし、町村をなくすという地方制度調査会の西尾勝・副会長の私案。これには「憲法に保障された自治権を奪うものだ」などと批判も有る。合併特例法が切れる05年3月以降、小規模自治体の権限を縮小し、強力に合併を推進する内容の西尾案。「今は自主合併であるはずだが、『第2段階として強制的な再編・統合がある』と言っておけば、市町村に自由な選択権はなくなる」 考えらしい。
 ※行政主導で財政や人口規模の論議に集約されがちな合併問題に警鐘を鳴らしたい。
西尾案についての長野県田中知事のコメント

  

思い

この会を通して思い馳せたこと    11月

足元のことをそこの人間が決めていけることが大切だと考えます。
山間の谷の地域のことをどれだけ解ってもらえるかは、なかなか大変なことと思います。

質問には「秩父市に近い下小鹿野の議員から西秩父がいいとは何ごとぞ」の言い方の質問がありました。
これは小鹿野の末端や両神のことなどひとつも考えていない質問と思いました。

本来メリットはない。財政危機だから削減できるように考えての合併ですから。
飴でトンネルができれば万々歳ではあるかもしれません。
西秩父と言われ西谷津と言われたこの地が
共にひとつになって将来を考えて行ければこんな嬉しいことはないように思います。
良く研究し秩父がひとつではどのようにあるべきかの意見がもっと論議されない限り、
秩父はひとつへの考えは難しい。
経費削減の数字だけでは語れないし、長尾根トンネルだけなら枠組みにはそんなに関係がないように思う。

議員が行政や国からの言葉(資料)にばかりとらわれていないか?
本来の住民からの声を聞き、その中からの理想を追求すべきではないか・・・と改めて感じました。

まったく私ごとですが、私は直感で生きてきたような人間かもしれません。
貧しければ貧しいで、不便な地なら不便なりにそれを逆手にとっての充実した生活を送ってきました。
数字にこだわったことは少ない方で、半分は信用していません。
もし、日本のトップの頭のいい人達のシミュレーションが絶対ならば今の日本はなんなのか?
国も自治体も生き物なのです。得体の知れない生き物なのです。
国会議員も地方議員も、個人も自欲にとらわれていた結果なのです。

その時その時の時代の中で良く風を読み、空を眺めて、いかにすぐ対応できるかが生き延びてゆく方法だと思います。
生き延びることに贅沢も貧しいも有りません。いかに生きるかが大切なのです。
今は西秩父が活き活きと生きることこそが秩父にとってプラスではないかと考えます。

この会の後、思い馳せたこと    2002/11月末日

「秩父と合併しないなら何処とも合併しない方がいい」との声があります。
これは財政力を見て、小鹿野の財政力がさらに低下するからだとのことです。
確かに吉田や両神は財政力は低い。
しかし、その考えはあまりに自己中心的な考えだと思います。
この地域を考えたら、共に頑張ってゆく覚悟で行きたいものと考えます。
この地で培われ育っているものを最大限に守ってゆく。それには西秩父。
三町村が単独でこのまま行き、財政難にあえぐ事はお互いにとって良くないこと。
三者が協力して持ちこたえ、改善、そして発展を目指す事がいいのだと思います。
単独で秩父市にくっつくことは小鹿野喪失
西秩父がひとつと成ることは西秩父という個性の創出。
その後の思い 2003/7
残念ながら、西秩父としてのまとまりもなく、ごり押しの秩父大合併へと進んでいます。
住民は、「なぜいきなり秩父となんだ?」
なのです。
西秩父でしっかり話し合って、それでもやはりだめなのだという経過が住民に見えて行くなら、今の動きも納得するであろう。
町長の「合併によって長尾根トンネルができ、東京に早く行ける」と言うことの、審判が小鹿野では必要なのだ。
審判もなく「情報が出てから」と言うだけで引っ張ることは、大半の住民に納得が行かない。
秩父地域合併研究会の報告に見る根深い秩父嫌い。
商工会・懇話会から決議書が出ました。