おがの広報
おがの蝶日記復刻版

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ミヤマセセリ

平成3年4月記載

  
ミヤマセセリ カタクリの花だよりとともに、山菜の数々も芽吹き、行楽の季節を迎える4月。毎日の同じ道も日々変化に富み、やさしい空気の感触もうれしい4月。赤子が産まれた時の気持ちも、その抱き心地も、あっと言う間に忘れるのにも似て、このかわいい季節は、いつも新鮮だ。
 陽の良く当たる林の中で、その季節を味わい、遠くを眺めていると、チラチラと行ったり来たりの小型の蝶に気がつく。ミヤマセセリ…彼もまた、この季節こそと飛び、楽しんでいるようだ。
 さて、前回、蛾のような蝶を紹介したのだが、ミヤマセセリも他のセセリと同様に地味で、とても春の蝶などとは呼べないような姿だ。身を守る為の色彩だ。もう少し春まつりのように、華やかな蝶がいないものかと、思ってはみても、日本にはその風景(自然や風土)に似合った生物の姿態があるようだ。
 植林したばかりの山は、タラッペやワラビが豊富なので、何年か遊べる。そんな林の緑にミツバツツジが咲き、春まつりがやって来るのと同じく、また今年も会えたねと、密そかに生活する蝶達にも挨拶を交わせ
ることが、今の僕には、ひとつの安心感を与えてくれる。


ダイミョウセセリ


2007/7/3 高いところから眺めているダイミョウそのものでした。


イチモンジセセリ


2007/8/28 セセリらしい留まり方です。