おがの広報
おがの蝶日記復刻版

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モンシロチョウ

平成3年2月記載

モンシロチョウ  蝶を召しませ
 暖冬とは言え、大寒はそれなりにやって来る。雪がよく降るのも今月だ。早咲きの紅梅の花に毎年雪が積もるのを麗しと思い、雪解けの黒く湿った土に、春を感じるものだ。
 さて、季節を問わず、蝶をもっと身近かこ飛ばせたらどんなに楽しいだろうと夢想してみた。新春とか初春の名の付くデパートのバーゲン、パーティの会場、病院の待合など、白や黄色の蝶がチラチラ飛んでいたら、気分も違うだろう。
 冬でも無農薬の食草と温度調節のきく箱や温室でもあれば、幼虫を育てることは可能だ。
 以前、友人の画家の展覧会を銀座へ見に行つた時、会場がやけに馴染みのにおいであふれていた。ワックサ(カメムシ)のにおいだった。絵と共に秩父から虫とにおいが銀座まで運ばれたのだ。大笑いで心なごむひと時ではあったが、絵よりにおいの思い出が強く残っている。
 最近のバイオの技術で良い香リのする蝶でも開発し、生きたブローチよろしく、胸にでも留まらせて街でも歩いたら楽しいだろう。ウェディング・イベントの白い鳩の代かわりに蝶が飛ぶこともあるだろう。
 …心の中は・既でに春?


奈倉にて
これはスジグロシロチョウ 2008/4/10 スノードロップの蜜を吸っています。(下小鹿野)