平成2年9月記載
「今年はカマクラちょうちょが、いっぱい飛んでいたねェ」はて、カマクラとはいったいどんな蝶かと尋ねると
………どうも黒いアゲハの仲間を総じて、このあたりで言う名前らしい。
夏休みに子供達は昆虫採集に夢中になったことだろう。そんな蝶の中に黒いアゲハ類が何種類あるだろう。クロアゲハ、オナガアゲハ、モンキアゲハ、ジャコウアゲハと四種もあったら百点満点だ。残暑の中、まだ咲いているクサギがあれば、必ず訪れる蝶達なので是非観察して欲しい。
しかし、大きな羽の分だけ、台風の影響が大きいようで、ひと風ごとに数を減らす。ポロポロの羽のアゲハを見るにつけ、楽しく元気な夏が去った淋しさを、まるで子供のように感じるものだ。(因みに、後羽のほとんどが無い状態でも飛ぶことができる。)
さて、大型の蝶とはいえ、春と夏では大きさがとても違う。気温や食草の量の関係もあるのだと思うが、並べて見ると驚く程の差がある。オナガアゲハは、その差がいちじるしく、まるで違う蝶のようだ。
カマタラ蝶・図鑑には無い親しみを感じる名前。むかしから人の生活の中で生き続けてきたのだろう。
2010/5/5 クロアゲハが我が家の庭で羽化しました。
柚の木で育った幼虫が隣の山桃の木でサナギになって越冬して羽化したようです。
(サナギの右下には幼生のナナフシも見えます。)
2006/8/1 オニユリに飛んできたクロアゲハ
赤く花粉が付いてます。