環境フォーラム

主催:NPO秩父の環境を守る会  共催:NPO荒川流域ネットワーク、NPO荒川クリーンエイド・フォーラム

2004/5/23(日) 秩父市歴史文化伝承館ホール

「四万十川に学ぶ 高知県の環境森林税はどうして生まれたか」 源流の森林保護について
講師:熊田光男先生(高知県高岡郡東津野村)

県民ひとり500円を県民税に上乗せし1億4000万円で共同間伐などをしている
196qの流れ、3200ミリの雨。

私の村は自然と心のふるさとです。(あまご)あねごが沢山居る。
33%はお年寄り。
標高1000メートルであけぼのツツジが綺麗だ。
築120年の家に住んでいる。

川では下流の農村部に行くと動物が水を飲みにも行けない工事をしてしまった。
スイスの環境を知ってもらうように45歳までの人を年5人。
今までで48名の方が保全のあり方を勉強に行った。
四万十の土木のあり方を学んでもらった。

スイス チューリッヒ周辺を歩いた。
ミューレンは車の乗り入れ禁止。山の上の村。川に構造物はない。
 花かごを飾って生活は質素。エンジンの草刈りは使わず、鎌を使う。
 リゾートで、のんびりしている。
 しかし、地下シェルターや燃料保存などの3原則は守っている。国防の義務。
 動物専用の橋もある。
マハタネ村 町並み保存している。6000人の村。6人の職員。役場がある。
 水栓柱は楽しい絵が描いてある。犬の糞ポストは肥料屋が回収する。
レイティッシュ川  洪水に対しては素枝工法(柳の根を束ねて付ける)のみで対応
            これですばらしい川に戻る。
            100年に一度の洪水にコンクリートで護岸することはない。
シャンテングラーベ 川のヘドロを取り払い石を置いた。魚も鳥も戻ってきた。

多自然型工法 日本では直線である。スイスでは曲線をつくる。
            玉石も置く。基本は川の内側には何もしない。

山に保水能力が無くなった。水路に生物が住めない。
このままでは人も生きられない様になる。
川を元にもどすことだ
ビオトープで虫や魚が生きるところをつくる。
石垣も蛇や虫が入る貴重なところ。
人がおぼれるほどの深い川底も、魚の隠れ場所として部分的に必要。
東津野村
1200メートルの山が上にある。美しいところであったが工事が進んできた。
便利になった。が・・・
竹藪、大きな石もなくなった。
綺麗なツツジの自生地も工事でなくなった。
何万匹の蛍も消えた。カワニナが居ない。子供も川に降りることができなくなった。
ちょっと待てよ!と、スイスを見た。
近自然工法 石を置き、笹を植えた。
 山と川に連続性をつくる。柳を植えた石を置いた。
 県土木は老人の話を聞きながら工事をしてくれるようになった。
 ここにはウナギが居たから・・・とか、この木は・・・とか
落差6メートル、巾30メートルのコンクリートの段差
階段状で落差は70センチ以内に改修。3年がかりで直した。
人がおぼれるほどの深みもつくった。 →全国、世界から視察しに来るようになった。

動物の交通事故。スイスではカエル専用のトンネルもあった。
用水トンネルに魚道と動物路をつくった。→すぐに動物が利用するようになった。

カウベル会:環境教育として、ドングリ図書館を作った。ドングリ農園グリューネ
 ドングリを集めてきた子供には1sあたり1000円の図書券で買った。
 法面はこのポット苗を植えた。3〜4年で森になってきた。

たった1本の木が風景を引き締めている。
 香りの木村民会議:持ち主、重要なメンバー50カ所選定して守って行く。
環境税
92%が森林。90%が無人公林。抜期になっている。草も生えないくらい森だ。
国は10a当たり300本植えさせたが金になっていない。県民共に守るべきだ。
3年県では検討された。現在500円納めるようになった。
共同間伐30%。一般間伐では出荷奨励金3000円/立米 →1haで5万円。
しかし、道のないところは切り捨て。林道は環境破壊となる。
間伐で10年たてば材積は同じようになり、下草も生える。
遠くからも地肌が見え明るくなった。
税のことは5月20日のアンケートによれば47%しか知らない。
守って行きたいのは75%。税に肯定は70%。

この後、質疑応答がありました。挨拶を含め割愛します。

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