2003年(平成15年)5月18日 小鹿野町文化センターにて
「私の合併に対する考察」 講師 上野村 黒澤丈夫村長 89歳 10期目 |
大きくさえあればいいと言うのが政府の考え 投票率は大きな市では平均で町村の20%低い 「でかくすれば金が集められる」は単純で意味がない。 →気持ちがひとつになってひとつの社会ができる。連帯意識が大事。 「豊かに生きる」→協力するから文明的に生きて行ける。 町村の方が小さいけれど協力心、団結心は強い。 「小さいからだめ」と言うことはない。特色が大切。 ●産業を興すこと。人を集めること。みそ工場、菓子工場などを起こした。 木工業だけでも年3億になった。2000人の町でも積極的な考えで成り立つ。 ●上野村は2000人で維持して行く目標を掲げ努力している。 毎年の出生を25人の目標にしている。 今年の入園者幼児は17人だった。 隣のかんな町(中里・万場)では2人ほどしかいない。 上野村の若者の定住政策は努力の成果。 村長になってすぐ、地域に道徳心を育てる努力をした。(協力・団結心が育つ) 健康・道徳・知識・経済の4つの柱で今日まで来た。 |
「地方自治」の権限をどんな小さな自治体でも持っている。 大きくなるだけ一人あたりの権能が下がる。 あめとむちでの合併は権能が下がる。 これは「憲法13条(公共の福祉)」に違反するのではないか。 政府は法に触れないように合併を進めている状況。 |
小さいところが大きいところに合併すれば人間が少ないから、大きな町に住む人に多くを決められてしまう。 都市部(中央)の人に考えや決めごとをとられてしまう。 ●上野村も藤岡市を中心に10万都市をつくれと言われた。→市会議員は?上野村では0.6人。 これでは小さい農村部は後回しになる扱いを受ける。 ●小鹿野も環境や産業を共に考え協力・団結しやすい合併をされるのが良いのではないか。 |
区域は狭い方が良い。団結する心が出来る範囲で。 道徳心−協力する心が必要 都会は分業の世界。隣同士で支え合うところがない。 ☆本当の民主主義をやろうとすれば農村が大切な単位だ。 |
●京都議定書により日本は6%の炭酸ガス規制。 これは山林が3.9%も吸収してくれる。 金額に直すと70兆円分だ。(山村には立派な機能と価値がある) ●交付税は人間の数でくる。土地の広さには対応してはいない。 段階補正を4000人できってしまう考えがあるがとんでもない。 |
▲合併特集へ ●連帯意識は生活圏、行政圏、意識調査などの結果としては→県クラスター図
小さくても輝く自治体フォーラムin上野2004
※平成17年(2005)6月13日に、黒澤丈夫村長(91才)は10期40年の村政から退任されました。