奈倉座談会

「市町村合併について」

現在、小鹿野町では市町村合併について町執行部や議会側での説明会等が開催されています。
奈倉文庫でも市町村合併に
ついての座談会を開催することになり、去る十一月二十四日に奈倉会館で座談会を開催しました。
その概要をお知らせい
たします。


(出席者)高橋良雄、高橋良衛、田村静江 、水村健治、今井良一、田村孝弘、(敬称略)
     田島
昭泉(司会)、森真太郎(記録)

(田島)こんばんわ。本日は最近大きな問題となっている市町村合併について、忌憚のない意見交換ができればと思っております。最近の資料もお持ちしましたので参考にしてください。
(田村孝)若い人の間ではあまり合併問題は話題にでないが、合併は賛成である。
(田村静)あまり深く考えてはいない。 時代の流れは合併する方向であろう。ど こと合併するのか、合併した場合の長所 短所を町のリーダーは示してほしい。合併しても個人商店は生き残るのはかなり難しい。
 (今井)吉田町の職場でも合併の話は出ていない。合併のメリットは、合併特例債の使い方等不明な部分が多い。合併の意義は何なのか、国の政策による合併なのか。合併についての分かりやすい説明がほしい。国道140号の整備と併せて299号の整備についての議論がほしい。
(高橋良衛)合併しなくても生き残れるのであれば合併しない方がよい。合併するのであれば秩父は一つが良い。西秩父だけの合併ではメリットはないと思う。秩父が一つとなり、長尾根トンネルが出来れば、奈倉・泉田当たりは市街地に組み込まれ開発が可能となる。開発も秩父全体で取り組むことが可能となる。国道140号バイパスの整備により動脈をしっかりすることが重要である。
(水村)小鹿野町では文化的には行政と住民の連携がうまくいっていると思う。今後交付税・税収の減少が明確であり、行革が必要である。
合併特例債をあてにしない合併が必要ではないか。特例債も借金であり、最後は国民が負担しなければならない。現在、国地方併せて約七百兆円の借金もあり、更に合併の推進により特例債の借金が増加してしまうのではないか。今は国民がガマンする時代ではないか。独自のまちづくりを進めることが大切である。合併する場合でも、ビジョンが大切である。
(高橋良雄)合併して大きなまちとなると住民へのサービスがマニュアル化する。歳入に見合った歳出を組むべきである。安易な起債(借金)は慎むべきである。
(田村静)合併すると大きなお金が来るので賛成という人がいると聞いたが。
(田島)特例債は西秩父の合併で100億円、秩父全体では600億円という数字である。
  (田村静)町のリーダーは具体的なものを示してもらいたい。
 (高橋良雄)合併のばら色の中に何か不信なものが垣間見える。
(田島)群馬県上野村では、東電ダムの固定資産税により交付税の不交付団体となることから合併はしない方針とのことだが、このような村は全国的に見ても稀である。国の方針では交付税を減らす方向は間違いない。住民は厳しい選択を迫られている。
(高橋良雄)合併するにしても、しなくても歳出をどれだけ押さえるのかの努力をするかが問題である。
(
水村) このままの状態では町は破産すると思う。
(田島)破産状態となると国・県の管理となる。
(高橋良衛)合併により首長、議員、職員が減少し経費の節減になる。行政事務を民間にやらせる方向が必要ではないか。公務員法を改正し職員にも争議権を与えることによりリストラも断行すべきである。
(田島)合併するなら西秩父か、秩父全体かについてのご意見は。
(高橋良衛)合併は百年の計である。西秩父だけの経済圏・教育圏で生活している人は少ないと思う。経済は国際化の中で動いている。行政だけが遅れている状態である。小鹿野町の商店街も秩父地域から客を集めてくる考えで行動すべきである。観光客は秩父という名前で来ている。秩父は県人口の2%弱の人口しかいないが、首都圏の中で自然文化に恵まれて地域である。秩父が一体となって取り組んで発展を目指すべきである。
(今井)合併して道路を良くして、お客を集める。待っていては生きていけない。なにか行動を起こすことが大切である。商店街も個人の力だけでは生き残れないので共同して店を起こしたらどうか。
(田村静)若い人に魅力的な商店街にしたらどうかと思う。
(田村孝)若い人は市内等に買い物に行くケースが多いのでないか。
(水村)サービス産業がこれからの成長産業である。今後10年間で行革を徹底する。行政のスリム化が大切。
 (田村静)地域の文化伝統は守ってほしい。道路を良くして人を集めることが重要。合併しても特例債を有効に活用する。
(高橋良衛)長尾根トンネル、両神から大滝へのトンネルなどの閉鎖性の打破が急務である。それには合併が必要である。
(高橋良雄)行政は芸術・文化を育てるボランティア団体の育成に力を入れてもらいたい。
(田島) 合併に関しての住民投票の導入は。
(田村静)住民投票は難しい。若い人の意見を吸い上げる良い方法はないのか。
(今井)住民投票まで住民も盛り上がってないのではないか。
(高橋良衛)住民投票は拙速ではないか。もう少し議論が必要。
(田島)最後に何かありましたら。
(水村)行政は起業家を支援育成されたい。
(田村孝)消防団もスリム化すべき。役場の職員も減少すべきではないか。
(高橋良雄)合併により、夢のあるまちづくりを進めてもらいたい。
(高橋良衛)合併するにしてもしないにしても、地域づくりは自分達で進めることが大切である。奈倉はやる気が続けばうまくいくと思う。
(田島)本日は大変ありがとうございました。


合併についての町長を招いての「まちづくり座談会」