奈倉文庫新聞(通信)に載せた報告の紹介です。奈倉文庫は小鹿野町の第一行政区です。地元での通称は奈倉耕地。
■8月22日(水)雨天中止 ■午前8時30分~10時 ■奈倉運動場手前のあずま屋集合 生き物のユートピア「水トピア」づくりが田嶋昇さんのご厚意でお借りできた田んぼで始まりました。さっそく水たまりにやってきたコスジゲンゴロウ等の生き物や私の放流したタガメなどのめずらしい生き物が生活を始めています。わずか一ヶ月の経過ではありますが水生昆虫やトンボなどの観察会をせっかくの夏休み中にしたいと思います。環境や生物の勉強になるぞ! 是非御参加下さい。なお、お子さんだけの参加でもけっこうですが往復にはご注意されますようにお願いいたします。 準備:暑くても大丈夫な服装と帽子。充分な飲み物。スケッチする人は鉛筆と用紙。一研究としたい人は必要な道具など。カメラで記録するのもイイネ!虫メガネもあると小さな虫をよく見ることもできます。 なお、水トピアづくりにご理解を下さり沢山のご協力を頂きました皆さんには紙面をお借りし感謝申し上げます。 水トピア責任者田島昭泉 |
さる8月22日の水トピアの生き物観察会では子供が網ですくったヤゴやガムシ、ガムシの幼虫、サカマキガイ、そしてコオイムシやタガメなどが取れました。さらに顕微鏡で見るとミジンコなども観察できました。親子で虫取りと観察に夢中になっていました。シオカラトンボ、アキアカネ、ショウリョウバッタ、ヒシバッタの姿もあり、まさに水辺は命の泉です。農薬もかけられずに健やかなる虫たちの聖域です。今後も未来の地球の生命環境を考える場として観察会など実施して行きたいと思います。多くのご理解ご協力有難うございます。 |
奈倉の秋祭りの日の十月六日。ふと祭りの準備作業中に覗くと水面が波立っている。おやっと思いよく見ると赤とんぼが産卵している。何種かをまとめて赤とんぼと言われているがこれはアキアカネだろう。忙しく草藪の中の小さな水面に産卵している。 この時期に水の中をすくってみるとヤゴもけっこう多い。これから水中でヤゴのままスゴし、春の5月には羽化するのだろう。来年のゴールデンウイークは十連続だとも言われているがトンボ観察が今から楽しみです。 |
水トピア1 水辺を作ってすぐやってきたのは、この縞模様のあるゲンゴロウ。体長は1センチほど。羽があるので飛んできた。綺麗な水辺があるのを知って来たのだろう。水の中を宇宙遊泳するように気持ちよく泳ぐ姿がうらやましい。ゲンゴロウの仲間は水面におしりを出して空気を取り入れ羽と腹の間だに蓄え気門で呼吸しているので水の中でしばらく過ごせる。 |
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今年「水トピア2」をはじめました。田向の水が湧く田んぼです。カワニナが生息していて蛍を育成する環境がそろっています。2月13日、両神の蛍保存会のご協力で蛍の幼虫も放流出来ました。夏に蛍狩りが楽しめればいいですね。 田中義村作「奈具良十境」の田向の唄 神のます 柞(ははそ)の森の下露に 光り交がへて 飛ぶ蛍かな この風景を復活させましょう ←ゲンジボタルの幼虫 |
水トピア1 2/22朝の冷え込みも薄くなった。水辺に変化はないかと孫と観察してみたらカエルが居た。もう活動開始の頃なのかとうれしくなった。この池の住人にカエルが加わってくれただけでもうれしい。 水トピア2 2/26観察に行くと、卵を発見。ゼリー状のつぶつぶに黒い点。しばらくぶりの対面だ。数日で中の黒い点は細長くなり活発に動いてるものもあった。ところが水が少なくなってきた。まとまった雨が2か月全くない。心配すると大将の井戸からソーラーのポンプでくみ上げて水を流していただけた。その後3月3、4と雨が降り、水トピアでは見たことも無い水流ができ、3月下旬まで続いた。 3/10水トピア2にもカエルの卵発見。 3/14オタマジャクシになった。カエルの合唱が聞こえるでしょう。 ホタル観賞 さて、水トピア2では放流された蛍の幼虫は6月上旬にはサナギになっているはずです。6月下旬から7月上旬には蛍が観賞できると思われます。また、こちらには平野節子さんの彫刻を数点飾っていただきました。鑑賞下さい。 |
毎日、穴を掘っては草を刈り、草を刈っては穴を掘る。かがみ込んで水中を見つめる。まるで修行のようだ。これは動いて汗をかく座禅のようだ。しかし、人から見ればアホのようだ。それにしても、天地と融合して気持ちが良いのだから、やめられない。日が延びるのと同じに目も覚める。朝4時半にはパッと目が覚める。苦労ではなく楽しめるのだから不思議だ。土と水にこんなに触れるのは子供の時以来だ。そうか、子供になってきたのだ。 | |||
わずか十数匹の幼虫から5匹のゲンジホタルが確認出来た。感動。なぜ光るものにあんな慶びを感じるのか。7月にはヘイケボタルの乱舞を期待したい。 何年もの休耕地に穴を掘ったら水が出てきて池になり、ミジンコが湧く。ホウネンエビが湧く。ヤゴが湧き、カエルも湧く。これは驚異です。 |
池を掘って水がたまると、ホウネンエビが自然に湧いてきたのにはビックリした。ホウネンエビの卵は十数年以上の眠りが可能で、水が張って環境が整うと孵化するようです。姿の割りに早く泳げ、プランクトンやイトミミズなどを食べているようです。 子供の頃、科学と学習という教材があって、一度このホウネンエビが付録でついていた。さらさらに乾いた砂のようなつぶつぶが袋に入っていて、コップに入れると1週間ほどで孵化し、徐々に大きくなったのだ。不思議な姿だったので印象に強く残っていた。 さて、眠っていた植物もコナギやマツモやミズハコベ等も育ってきました。消毒や除草剤のない環境ではまだまだ、見つかる生き物が期待出来そうです。 生き物観察会のお知らせ 日時 8月4日と25日 午後1時半から4時まで 所 水トピア2(楠さん宅前) 厚さ真っ盛りの中ですが生き物観察会を実施します。靴は汚れても良いモノで来て下さい。 |
8月、酷暑の日の4日と大雨の降ってきた21日に観察会をしました。それでも生き物大好き家族が数組やって来て、子供達はずっと水辺から離れずに、いつまでも楽しんでいました。 網でタガメをつかまえることができたときは大感動。ギンヤンマのヤゴも沢山とれました。他に水の中ではコシマゲンゴロウ、コガムシ、コオイムシ、マツモムシ、ミズスマシ等が観察出来ました。水の外ではショウジョウトンボ,シオカラトンボ、キアゲハ、アカボシゴマダラや蜘蛛の数々。生物の多様性に大人も喜んでもらえたようです。最後は虫たちもキャッチアンドリリースで元気に水トピアに。 水トピアでは随時観察会を行っています。お気軽に訪ねて下さい。 |
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昨年水トピアで珍しい虫がいたので1匹を捕まえて標本にしておいた。 12月末になって、埼玉県立自然の博物館の特別展を孫とともに行くと、そこの一般展示の中に同じ標本が展示されていたのです。その下には「絶滅危惧種1A類(CR)」とある。これは「ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの」に指定されているという意味です。そんな貴重な生き物がここにひそかに生き続けていたのです。自然史博物館に連絡すると絶滅危惧調査担当にも連絡してくださることとなった。 さぁ今年はどんな生き物たちと出会えるのか楽しみだ。 |