平成19年6月議会 田島しょうせんの一般質問

2007/6/19 (90分の要約)

新生小鹿野の教育改革の方向を示唆する重要な町民教育会議の答申と教育委員会について

質問)新生小鹿野の教育改革の方向を示唆する重要な町民教育会議の答申をどの様に受け止め、どう扱いますか。
答弁)21世紀の小鹿野の教育を考える町民教育会議から、この3月15日に答申が出されました。この答申は、中間答申であり、来年の3月に最終答申が出されることになっています。今回の中間答申においては、基本方向として第1に「子どもの『最善の利益』の保障」から始まり、第2に「住民参加の原則」、第3に「地域の教育力の創出」、第4に「地域資源の活用」、第五に「学校・園の統合」となっています。基本方針も5つから成っています。
今後の課題として「3つのプロジェクト」と「5つのプログラム」が掲載されています。多くの時間を費やして議論した結果、まとめられた中間答申でありますので、十分に尊重したいと思います。そして、今後の審議をとおしての最終答申が出されることになっていますので、それを基に教育委員会としては検討するということになっています。

再質問)中間答申の立派な冊子ができた。区長レベルまで配布、ダイジェスト版は町民まで届けるべきではないか。話題が町民レベルで賛否論議される様になって初めて価値を持ってくる是非ひろめて欲しい。
答弁)概要については広報で記載させて頂いた。ダイジェスト版についてはかなりの方に配布させて頂いた。最終答申についてはそこで考えたい。
再質問)答申の委員の意見書の中で「百名山両神を小中高で一度ずつ登山をしてはどうか」の提案がある。理屈じゃない。感性に訴える必要がある。町長いかがか。
答弁)全く、感性が不足している事がある。損得では考えられないことがある。母親が育て地域で育て、自然体験を実行できるような、感性の教育が必要。私は小鹿野が日本の先陣を切って教育改革ができることを願っている一人でありますのでご協力をお願い致します。
再質問)小中高の歌舞伎教育小鹿野の目玉事業だが、さらにもうひとつの目玉事業ともなり得る「自己管理、自己選択による教科教室型教育」はいかがか。
答弁)英語では取り入れられていますが全教科では環境が整った状態ではありません。すばらしい事であるととらえています。
再質問)多文化教育、自然体験プログラム、伝統芸能プログラム、食や生活文化教育プログラムなどを活かした土曜スクール構想はいかがか。
答弁)5日制は政府の方向。様々な活動を土曜日に行うことは有意義なことだが地域でスポーツ少年活動などや稽古事など忙しい状況です。
再質問)不登校の対応は。
答弁)親とコンタクトを取るということが大変な家庭が多いが話し合いをして解決に向けている。


質問)町長はどの様な改革に着手するのですか?
答弁)教育会議は教育委員会の諮問委員会であるので尊重をするものですが実行に於いては教育委員会で権限を持っていることですので、それの決断を待ちたい。
質問)特に中学校統合についてはいかがですか。
答弁)中学校統合については、現在のところ、「すぐに統合して欲しい。」というような直接的な要望や請願等はありませんが、統合して欲しいと思っている方はかなりいるのではないかと思います。今後、各中学校の生徒数の推移等を考える中で、統合は避けてとおれない課題であると思います。また、今年度、全ての小・中学校学校の校舎及び体育館の耐震診断を実施しますが、その結果等も踏まえながら、将来の教育ビジョンとの関わりも含めて、総合的に考えていきたいと考えています。
再質問)教育講演会「三春町の校長であった方の講演」で8校の建築をしたとのお話。10人の建築家に住民と長い時間をかけての論議をしてできた。
旧小鹿野でも合併前の平成10年から中学校統合検討協議会で論議されて進められていた中学校の統合問題。協議会は消えてしまったが論議は生きていると思う。委員会は立ち上げる必要があると思うが。

答弁)必要であると思う。教育会議での結論を待ちたい。統合については請願がない状況。
再質問)財政を立て直している状況だが、いざ学校を造ろうと言った時の特例債、国の補助の数字はどの程度か。特例債もひとつの財源だと考えれば可能性は大きいと認識しますがいかがか。
答弁)20億必要かと。財源的には補助は2分の一10億の裏に特例債があると考えている。
再質問)町長、意志が固まればできる数字と考えるがいかがですか。
答弁)借金をどんどん作ればできるが自主財源もある程度持っていないといけない。今は学校建築を視野に入れた自己資金を造っていくことだと認識しています。


質問)新生小鹿野の2年目に入った教育委員会をどう評価しますか。
答弁)教育委員会はかなり活性化はしていると思っています。従来の教育委員会では、事務局から提案された事項を承認するとか追課するというパターンの会議が多い中で、小鹿野町の教育委員会では様々な意見や新しい提案等もありますので、活性化という点では評価できるのではないかと思います。
質問)町民教育会議の方向はどの様なものになるのか。
答弁)「3つのプロジェクト」と「5つのプログラム」について検討するという方向で最終答申に向けて進められると思います。会議については、これからは全体会のみならず分科会方式も取り入れてより深い議論がなされることと思います。

幼保一体化について

質問)幼保一体化についての現況と対策はいかがですか
答弁)幼稚園の給食で、保育所で調理した給食を3か所の幼稚園に搬送しています。管理栄養士が作成した献立によるもので、園児・保護者より好評を得ておるものと認識しています。
小鹿野保育所と幼稚園の交流の状況は、グランドでの遊びとか、一緒に花を植えてみたりとか、ジャガイモの種を畑に植えたりするなど徐々にではありますが交流の時間が増えてきております。
また、行事についても避難訓練を合同での実施を予定し、非常時の際の安全の確保を図っております。今後、合同の行事等も考慮に入れております。
職員については幼稚園。保育所あわせて30人が、月1回の職員会議をもち、共通の理解を持つよう努めております。ホールの音響等使い勝手が多少気になる箇所ありますので、よりよい方法の検討を考えております。
4月から開設した子育て支援センターは、2ケ月が経過したところですが、利用者も2ケ月で1000人を超えています。

再質問)視察時に出てきた問題点として、@この講堂の音響は非常に響きすぎて悪いA保育室の外には廊下と手洗い場があるが足を洗っても汚れて入ることになる。B洗い場には屋根がないので手を洗う時にも濡れる。C父兄のお迎えは雨に濡れる所で待つことになる。(保育室内には水道はあっても蛇口が少ないので20人程度の幼児が手洗いをする時には外の手洗いを利用することになる)D集まる人がさらに多い時はとてもせまい。以上のようなハードの問題。E保育室のトップライトは明るすぎて遮光するものがないので昼寝に支障がある。駐車場も平に直してもらったが経費もかかるが今後も改善をやっていただきたい。
答弁)予算要望する中でやっていきたい。
再質問)どの様な一体化を目指すか
答弁)保育園と幼稚園がいい所を伸ばして行く。延長保育が幼稚園から切り替えられればいいかと。それぞれの卒業生がバラバラよりも一緒になれればいいかと思う。子育て支援という立場からも重要なことと考えています。
再質問)運動場のシェアはできていますか。運動会は一方でやっているのを見ているだけと言うより共同がいいかと思うがはどの様になっていますか。
答弁)シェアはできている。運動会については昨年は別々にやったが賛否があるようです。

町の施設などの再整備と教育への活用について

質問)「小鹿野町の文化財と発掘出土品展」の成果はいかがでしたか。また、小鹿野町の歴史を知る遺跡出土品などの展示を常設にして、学校教育に活かしてはいかがですか。
答弁)10日間という短い開催期間ではありましたが、日刊紙5社、テレビ秩父、町広報紙、有線放送、ホームページ等で広報したところ、約450人の方にご来場いただきました。お蔭様で、この文化財の展示は好評のうちに終了し、見学者から常設での公開を求める声もいただいているところです。そこで、小鹿野総合センターを展示に利用できる9月中旬までの期間は、展示した資料をそのままにして置く予定ですので、その間、総合学習の時間など、地域の歴史を学ぶ良い機会でありますので、各学校に対して積極的に見学利用を呼びかけてまいります。
再質問)小鹿野の歴史を感じるすばらしい展示だった。小中学校の生徒には観てもらいたい。
答弁)9月までは夏休みも含めてみて頂きたい。説明もできる体制で当たりたい。
再質問)学校への告知はされているのですか
答弁)案内のチラシを持っていって伝えただけですので小中学校用ののパンフレットはこれから作って配布しようと思います。県埋蔵文化財センターでは「古代からのメッセージ」と言うことで代表的なものを各学校へ持っていって説明すると言うことですので対応したい。
再質問)空き教室、神怡館、化石館等での常設展示にして小鹿野の歴史をかいま見る為の展示ができませんか。歴史と美術の教材にも成る。
答弁)常設については今のところは考えていない。

質問)ようばけや化石館は小鹿野の地質形成を知る上でも身近で有意義な所です。ようばけや化石館への見学者はどこからどの程度あるのですか。化石館では化石や鉱物をさらに系統的に展示し教育に活かせないですか。
答弁)見学者については5月に寄居中学校生徒188名職員7名、東京学芸大学小金井中学校生徒160名先生13名、また、7月に筑波大学付属小学校児童156名職員父兄14名の予約が入っております。町内小中学校の利用もありますが、学校からの申請により入館料免除も行っています。
今後は、バスによる県内外の学校の利用拡大、県立長瀞自然史博物館〜ようばけ〜化石館見学学習ルートの確立、自然史博物館学芸員に依頼し展示替え等を実施し陳列にも工夫を図り、多くの学校に地質や化石の学習に利用していただくよう対策を進めて行きたいと思います。
再質問)指定管理を受けてくれるNPOの予定はどうか
答弁)施設を何度か観て頂いて、子供達も訪れるような活用を図れるアイデアも出してもらっています。検討して行きます。

質問)神恰館で生きた外国語を学び交流する施設として再整備ができませんか。
答弁)先月より埼玉県が中心となり活性化検討会議を立ち上げ展示内容、活用方法、ピーアール活動等検討を始めたところです。スタッフには行政、教員、学識者等に協力をお願いしておりますので、今回ご提案いただいた内容も検討会議に提出したいと思います。
再質問)あちらからこの町に来たいと山西省太源市の外国語学校の生徒も受け入れの実行委員会が先日発足し、実現できると言うことです。町長はどう受け止めますか。
答弁)両神村の時代からの交流がされてきた。経済格差も縮み対等の交流がしたいとの事らしい。いい交流ができるきっかけと思う。

質問)町民利用については無料としてはいかがですか。
答弁)学校毎に教育の一環で利用する場合を免除とすることでご理解いただきたいと存じます。
なお、施設全般にわたっては管理・経営の条件がことなりますので引き続き検討していきたい思いますのでご理解を賜りたいと存じます。
再質問)こういった施設は教育のための施設だと言うことで小鹿野の小中学生には夏休みも含め無料で何度も入ることができるように無料パスを発行してはどうか。
答弁)教育的立場で利用できるようにと県とも交渉しているところ。神怡館や化石館も連動するように使えるようにしたいと感じます。

「花のまち」としての小鹿野の状況と施策について

質問)花のまち小鹿野のセップンソウ、フクジュソウ、カタクリ、ハナショウブ等の「花のまちづくり」の成果と今後の整備、事業展開はいかがですか。
答弁)今年2月の節分草園の入園者入園料をみますと、23日間営業し、入園者11,703人、入園料3,042,850円でした。節分草園整備の一環として、駐車場の増設、トイレの増設、園内の整備等を予定しています。
今後の事業展開としては、花を生かした観光推進により地域の活性化を図る。季節の花を楽しみながら登山、ハイキングを、温泉につかり、名物の食事を、新鮮野菜や特産品のお土産をなどセット化を図る。花の開花や札所等の観光資源とをパンフレットやィンターネットの情報発信で結ぶことにより観光客の増加を図るなどの事業を展開していきたいと思います。そして、各耕地で上演される小鹿野歌舞伎と併せ「花と歌舞伎のまち」としての事業展開も推進していきたいと考えております。
質問)小鹿野の各地で展開する花づくりの状況と支援についてはいかがか。
答弁)長若地区の枝垂桜の植栽は、平成18年度に宝くじ桜配付事業により、300本の苗木の支給がなされております。下小鹿野のアジサイ神社のボランテイア活動については、小看板の製作や園地整備の支援などがあります。
柏沢地区では地元で熱心に園地づくりを進めていただいている状況です。善意によるボランティア活動によつて、町の環境美化が促進されますことは、町にとっても喜ばしいことです。町としては、自主活動を尊重しつつ、できる範囲の支援をさせていただきたいと考えております。
質問)健康づくりと関連した花のある散歩道、観光誘致へとつなげるハイキングコースの整備や開設についてはいかがですか。
答弁)現在、身近な散歩道として、四季の道周辺。般若の丘周辺・四阿屋山周辺。丸神の滝周辺・尾の内沢周辺などが、過去に行われた事業によってよく整備されています。般若の丘周辺の指導標や案内標等を整備する予定です。
質問)ボランティアサポートプログラム制度の内容と、それらを活用しての国道県道などへの花いっぱい運動推進はいかがですか。
答弁)県は積極的な花の植栽活動を推進しているところです。
黒海土バイパス周辺における取り組みは、はじめ特定農山村事業の一環として国道脇にへメロカリスやチューリップなどを植栽し、近年は町が単独で事業を継続して、地元のボランティアによる環境美化活動が推進されております。さらに、ロードサポートの登録団体になっている、西秩父ライオンズクラブによる県道の清掃支援活動と花の植栽が行われております。
 小鹿野バイパス周辺におきましては、町が県の許可を受け、地元のボランティア団体により道路周辺に、コスモスの植栽活動を続けております。町としましては、こうした活動を支援し、その輪が広がっていくように呼びかけていきたいと考えております。
質問)生ごみと里山の落ち葉の活用で町をあげての堆肥づくりはいかがですか。
答弁)里山の落ち葉も溜まっているところに行ってみると、数年間に堆積した落ち葉が腐葉土になり、何かもったいない感じを受けます。里山から人が遠ざかる時代になっておりまして、こうした傾向は決して好ましいものではありません。町としましては、本年度から総合振興計画の策定に着手しておりますので、里山や森林の土地利用計画と産業振興の両面から幅広くとらえてまいりたいと考えております。
再質問)昨年6月で提案したオープンガーデンは皆野町でやり始めた。花巡りのスタンプラリーも始めた。さっそくオープンガーデンの何件かを訪ねた。オーナーが親切に楽しくお花のことを語ってくれる。花談義に花が咲く状態でした。各地での花情報のネットワークがあるので交流も幅広くできる。
民間で立ち上げた下小鹿野の紫陽花神社のイベントも6月30日7月1日とある。県の「花いっぱい咲いたまフラワーコンテスト」で賞にも入って注目されている。ぜひ応援して頂きたい。
良い教育を受け地域にも多くのすばらしい花の里があることで印象が刻まれることで小鹿野の子供達もここで暮らすことを望むようになる。美しい里づくり、良い教育に取り組んで頂きたい。以上で私の一般質問を終了します。

●皆野町のオープンガーデン   ●三春町の井田氏講演(教科教室型教育、他)