15/10/17(金) 熊谷文化創造館「さくらめいと」
何が豊かか?人は豊かさを求めてきた。
戦中戦後に比べれば相当豊かになった。→物的に豊かになった。
●人類が存在している以上限りない事。「豊かな地域をつくり続ける。」
豊かで安心して住める村づくり→誰でも共通に当てはまる「豊かさ」は「心身共に健康」
平成元年以来15年一筋に健康づくりをやってきた。
個別にはいろいろあると思うが、行政は公平を求められる。
→主役は村民1人1人
→村民で解決できないものは公がする。民が出来そうなものは公でやるべきではない。
■政治にたずさわっている人に求めるものが希薄である。
哲学と歴史を忘れている。
たとえばドイツのいいものをそのままこっちに持ってくる→うまく行かない。→歴史がないから。
人は何のために生きるのか? どうするために生きるのか? →無い物ねだりはやめましょう。
歴史の連続性:江戸時代の中興期には教育など成熟したものがあった。→明治の開化になった。
10代の生き方は20代の生き方を決定する。→さらに30代も・・・社会のその延長線上で物事は動いている。
雄どき:展開が激しい時期 雌どき:産みの苦しみの時・ゆっくり遅い
歴史はよりもどしがある。雌どきは、エネルギーが中心にたまってきている。
拝金主義の反省の時だ。 金から心の豊かさへの時
マイナス的な発想があれば、またバブルになる。
■教育が大切!
大洋村も狸の方が多いが情報や物は都会化してきた。
カブトムシが死んで「電池交換して」と言った子供が居た。これは大変な認識。
【ゲームのこと】
脳神経科の友人は「なぜ高齢者は痴呆になるか」を調べた。
サラリーマン→はやく痴呆になる。 農業や職人→痴呆になりにくい。
α波とβ波は元気だと波になるが、痴呆は重なる。
毎日2時間ゲームをしている子供は中程度の痴呆症と同じ症状が出ている。
α波とβ波は前頭野からでている。ここは倫理観とか創造性を司っている。
この下層の部分に獣だった頃の脳がある。
ゲームに浸ると、この脳がむき出しになる。子供に凶暴性をコントロールする力が欠如してくる。
■「おらげの方より埼玉は働く場所もあって、よっぽど豊かですね」
外ばかり見すぎているのではないか。 →もともとあった文化的な物や自然。
足下の可能性を失ってしまったのではないか? →工夫する必要がある。
■大洋村は 健康づくりと農業は一体です。 胡蝶蘭 坪当たりいくらの農業を考えた。「花いっぱいはいい」
在来の農業をどうするか? →農薬、化学肥料漬けだった。→残留農薬の影響。地下水への影響が今出てきている。
→減農薬と土づくり →有機
農産物を「健康づくりに興味ある人のためにつくる」(売れる物) →「馬糞がどの野菜にもいいようだ・・・」
■馬糞 組成分析した →ふかふかしている:好気性バクテリアがいっぱい。冬でも地温が上がる。
大方針「大洋村は馬糞で行くぞ!」
馬を飼う:もらえるか安い馬を手に入れた。道産子とか与那国の馬など8種居る。これで堆肥をつくる。
イチゴ、メロン、トマト、ハーブ、アスパラ・・・ 「私は大洋村営業課長です!」
確実に売り上げが伸びている。
■くそばかりじゃ・・・よし!馬を子供の情操教育に利用しよう!
学習院の紀子様のお父様にも相談した。いじめっ子やいじめられっ子も修復された事例があるとの事だ。
小動物ではダメだ。子供は自分が世界の中心と思っている。馬ぐらいでないとダメ。
馬を相手に子供に協調性や協力が生まれる。そうでないと痛い目に遭う。
お年寄りが調教し、子供がやってくる。いい交流も生まれた。お年寄りも「先生」と呼ばれ元気だ。
お年寄りが引きこもったら痴呆になる。動かせ! 核家族の子供にとってもいい体験になる。
自閉症の子も馬には声をかける。→福祉
大洋村には売れないニンジンがいっぱいあってワラもいっぱいある。一ヶ月2000円で飼えるんです。
■大洋村にはこれしかない。無理がない。
健康→農業→馬糞→馬→教育→福祉へ
■大洋村には100歳以上が5人いる。全部女性です。98,99歳も10人いる。大変な率で元気だ。
大洋では3桁(100歳)になるまで寝たきりにならないようにする。
お年寄りはどんどん動かす。動かして死んだらしょうがない。
■おかげさまで大洋村は年間400団体の視察があるので情報がよく集まる。
新しい事を考えたい。
無い物ねだりはやめましょう。それぞれの町に種があるはず。
笑いあり、大きな示唆もあり心が引きつけられる講演でした。 石津村長は演台の前に出てきて立ちの2時間、篤い講演をして下さりました。 |
大変有意義な講演でありました。参考に聞き書きですがご紹介します。
なお、以前、2003大洋村へ視察に行った内容や2006正副議長会視察 も参考にして下さい。