おがのバイオマス発電所を考える会

「想像してみてください。バイオマス発電所が
小鹿野町にできたら何が起きる?」

 さいきん、秩父地域にお住まいの方々も、これまでのような四季とは違う状況を目にしたり感じたりされているのではないでしょうか?

 昔のように冬は川に氷が張らなくなったり、紅葉の時期が遅くなったり、9月が夏のように暑かったり、集中豪雨が増えたり、逆に雨が降らない期間が長くなったり、などなど。
このような季節の変化は、
地球温暖化による影響ともいわれています。
そして、地球温暖化は、私たちの生活や産業などから排出される二酸化炭素(CO2)によって引き起こされています。
 とくに、私たちの生活には欠かせない電気をつくる石炭火力発電所からは多くのCO2が出ます。石炭などの化石燃料には多くの炭素(C)が含まれているからです。
そこで世界でも注目され続けているのが再生可能エネルギーの導入。太陽光発電をはじめ、小水力発電や、バイオマス発電など、クリーンなエネルギーとして各国で導入が進められています。再生可能エネルギーは、ドイツなどヨーロッパで多く導入されているのは広く知られていますよね。けれども・・・

飯田地区 赤平川の清流

日本でも再生可能エネルギーの導入が急速に進んでいるのはご存知でしょうか!?

近年の日本の再生可能エネルギー導入の増加スピードは世界でもトップクラスといわれ 、2021年時点での導入量はなんと世界第6位です。

各国の再生可能エネルギー導入容量
日本の再生可能エネルギー2021年時点での導入量は世界第6位
 (出典:資源エネルギー庁ホームページ)

どうしてこんなに急速に再生可能エネルギーの導入が進んだのでしょうか!?

ひとつの要因に、FIT(固定価格買取制度)が挙げられます。再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。事業者にとってはとても魅力的な制度です。例えば、農業では、野菜を育て収穫しただけでは収入になりません。売り先を探しに行く必要がありますよね。しかも、販売価格は、常に変動する市場の価格に大きく左右されます。FIT制度はその点が大きく違います。電気をつくりさえすれば、例えば20年間、ある約束された価格で電力会社が全量を買い取ってくれるのです。

飯田地区 赤平川の草地にラミーカミキリ

この制度のカラクリは何でしょうか?

実は、電力会社が買い取る費用の一部を電気を利用する私たちから「賦課金」という形で集め、今はまだコストの高い再生可能エネルギーの導入を支えているのです。つまり、FITと私たちとは全く無関係ではなかったのです。

では、FITのもとでこのまま再生可能エネルギーの導入が進めば、日本にはバラ色の未来が待っているのでしょうか!?

いえ、実は、課題もあるのです。
多様な事業規模の事業者等が新規参入する中で、安全面、防災面、景観や環境への影響、将来の廃棄等に対する地域の懸念が全国で高まっています。令和6年4月に改正された再エネ特措法では、国による事業の認定に当たって地域住民に対する説明会等の実施を求めることとしています。その趣旨・目的は、「再エネ発電事業の実施にあたり、事業者が周辺地域の住民への適切な情報提供をおこない、再エネ発電事業の実施により生じえる周辺地域への影響に関する地域の懸念に対応することで、再エネ発電事業にたいする理解を促進し、その信頼を醸成して、地域と共生した再生可能エネルギーの導入をはかるところにある」とされています。つまり、地域住民による「正しい理解」と、事業者と地域住民側との間の「信頼関係」が、昨今のFITにおける大きな課題のひとつのようですね。

飯田地区 赤平川の清流

では、現在、小鹿野町はどのような状況でしょうか?

 2025年4月25日、小鹿野文化センターで事業者側による住民説明会が開催されました。そこでは、住民側から多くの不安や心配、疑念の声が上がりました。
 事業者側による説明会の内容は果たして十分だったのでしょうか?

 また、事業者側は、「合同会社小鹿野町バイオマス発電所」という会社名を名乗っています。けれども、小鹿野町はこの事業に一切関与していません。多くの地域住民の方々は、小鹿野町が行う事業だと思っていたようです。

 このような例にみられるように、ものごとを正しく理解し、次にどうするかを考えるためには、まずは、事実を知ることが何よりも大切です。


この記事では、「もし、バイオマス発電所が小鹿野町にできたら何が起きる?」という素朴な疑問について、私たちが調査で明らかにしてきた事実を紹介しながら、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

飯田地区 イワタバコが清流の岩陰に


お知らせ
3/5 19:00~21:00 小鹿野文化センター大会議室
 「第3回勉強会」を開催します。


目次
1.バイオマス発電ってなに?

2.木質バイオマス燃料は本当に集まるの!?

3.小鹿野の自然や地域への影響は!?

4.事業者は信用できるの!?

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