謹賀新年
ヤリと毒 田島昭泉
危険なヤリも毒も
持つことも使うことも無い世界
なんとすがすがしいことだろう
ある人は
ぜいたくな生活のため
毒はうまれても仕方ないと言う
毒はあふれかえり
毒は埋めることもできない
毒は誰も引き取り手もいない
それなのに人はまだ毒をつくろうとする
毒を持っていれば
誰かの毒に立ち向かえるともいう
ある人は
ヤリを持てば安心だという
ヤリを誰にでも持たせる
ヤリはもてあそばれ
ヤリは見せびらかされ
ヤリは本当に使ってみたくなる
ヤリと毒を持ってから
本当の笑顔が無くなった
ヤリと毒を捨てた人たちがいた
それは太陽のもと
地球に生まれた人たちの
本当の姿であった
豊かな自然の恵みを分けあい
お互いを信頼しあい
笑顔でふれあい
愛ある言葉で埋めつくされている
危険なヤリも毒も
持つことも使うことも無い世界
なんとすがすがしいことだろう