平成18年 6月定例会 一般質問

2006/6/21 質疑応答の要約です。

議長より許可を得ましたので、通告しておりました一般質問を始めたいと思います。

21世紀の文化・教育のために

1,教育の現場(学校・家庭・地域)について
 @人の話を聞く、感謝する心、責任のある行動などの基本的なしつけはできていますか。家庭でのしつけや学校や地域での指導を今一度点検してはいかがでしょうか。
答弁:  昨年度から「教育に関する3つの達成目標」の推進に向けて、基本的な生活習慣やしつけに関わることなど「小鹿野町教育研究推進委員会」を立ち上げ推進している。各学校で重点化し、家庭や地域と連携を図りながら取り組む。

 Aネットスキルの高い両神中学校を小鹿野基準として各学校も対応すべきではないですか
答弁:  本年度、まちづくり課でパソコン、インターネット、テレビ会議システム等の整備をしていただき各学校で活用。ホームページの作成、コンピュータ研修等も推進し、教職員のコンピュータスキルも高めていきたいと考えています。

 B耐震構造と危機管理に適応し時代にあった学校建設の考えはいかがですか。また、少子化による統合問題についてどう考えますか。
答弁: 耐震構造と危機管理に適応した学校建設と学校総合問題は、非常に緊密な関係にあると考えています。新しい時代に適応した学校建設や学校総合の問題については、教育委員会としては、「21世紀の小鹿野町の教育を考える町民教育会議」で協議し、答申をいただき、それを受けて検討するさせていただきます。

2,地域を知る社会教育と観光への取り組み
 @奈倉館跡、地球の窓といわれるようばけは多くの人に教材として利用できる様に整備を進めてはいかがですか 
答弁: 町指定史跡として昭和37年に指定された後、標識及び説明板の設置は行われていましたが、史跡としての本格的な整備は着手されていない状況です。本年3月、地元の方々により大規模な除草・整備が行われ、歴史的景観をよく表す館跡を見ることが可能となりました。今後歴史的事実に基づいた正確な整備を行うには、史跡保存整備計画の策定などが必要となりますが、館跡の範囲を明確にできる調査は行われておらず、まだ時間を要するものと思われます。また、「ようばけ」は、おがの化石館での情報提供、現地の文化財説明板の設置などを行っていますが、見学路、標識の整備が不足しております。今後、それらを整備し、安全に配慮した見学コースを提供できるよう作業を進めたいと考えております。当面、文化財見学会の開催など生涯学習の面から活用につとめてまいります。

 A小鹿野は博物館ととらえてのエコミュージアムの取り込みはいかがですか
エコミュージアムは新しい思想で、生活・環境博物館といったもので、地域の文化遺産や自然・生活環境をひっくるめたものを博物館とすると解釈しております。美しい自然環境と豊かな伝統文化に恵まれた当町は、町じゅうが自然公園という言葉で紹介されるとおり、エコミュージアムにふさわしい地域であるといえます。今後この分野における調査研究を進めてまいりますが、地域を訪れた方に正確な情報を提供できるボランティアガイドなど人材の育成、見学会の開催などもあわせて検討してまいります。

 B関東にも3カ所しかない緯度経度がぴったりのゼロポイントが小鹿野にはある。その整備と活用への取り組みはいかがですか
答弁: 平成16年12月にテレビ番組で紹介されたほか、探検してみようという方も少数ですが確認されています。この活用としては、社会教育及び学校教育の場で、地球上の小鹿野町の正確な位置、他地域・諸外国との位置関係を実感できる場所として周知することができると考えます。今後、観光パンフレット類への掲載を計画した、地権者との協議を進め、遊歩道、標識などができるか研究を進めたいと考えております。

 C松井田−奈倉間に吊り橋を架けて安全で自然を堪能できる札所32番から33番までのルートの設置はいかがですか 
答弁:札所32番から33番までの秩父巡礼古道ですが、古くは般若から赤平川を渡り、下小鹿野を通る巡礼道が確認されています。松井田・奈倉間の吊り橋は、ご提案のとおり、安全で自然を堪能できるものといえますが、設置した場合の利用度など研究するべき点も多く、多額の財政負担を伴うと考えられますので、今後の検討課題とさせていただきたいと考えます。

自然も人もすくすく育つ環境づくり

1,「美しい里づくり」事業の展開を
 きれいな畑、きれいな花園、きれいな庭への支援事業を展開し、遊休農地の活用と花の町おがのを推進してはいかがですか。支援事業には既存の支援事業を活用し農機具の貸し出しや種や苗の補助や借地料の補助などを定める。また、美しい里コンクールを設置し、きれいな花園や庭はオープンガーデンとして登録し観光に一役かっていただく。また、庭造りフレンズを町内外都市部からも募集しガーデン講習会も催し、新たな観光とコミニティ形成へとつなげてはどうですか。

答弁: 現在、町で行っている遊休農地解消への支援といたしましては、ふれあい農園いわゆる貸し農園の維持管理のための一部栽培指導料等やレンタル用そば種代、赤そば種代、そして柿・ぎんなん・かぼす等の苗木1/3補助代等があります。更に今年は、長若地区の遊休田約1,600uを活用しての米作り農業体験事業も、地元の方々のご協力を頂きながら、都市住民参加者31名により、6月17日から始まりました。なお、以前から実施しておりました大豆づくり農業体験も38名の都市住民参加者により、6月18日からスタートしました。面積は約3,000uでございます。ご提案の農機具貸し出しや種・苗・借地料の補助が出来る支援事業的なものは現在見あたらない状況であり、町単独での事業実施には財政面を含めての検討協議が必要。また、美しい里コンクールや庭づくりフレンズ募集につきましても、趣旨には大いに理解出来る所であり、地域環境を整備する事によって地域がまとまり、それが観光の推進に結びつけられれば最高と思っております。それには各地域で花の植栽等を行いコミュニケーションを図っている団体や関係団体の理解と協力を得ながら、具体化していく事が重要と考えております。なお、遊休農地の解消策の一つといたしまして、小鹿野バイパス沿いの有効利用を進めたいと考えております。一番目立つ所であり、景観整備が出来れば、町のイメージアップに大いに貢献するものと確信いたしております。今後は、状況調査を実施させていただきます。

若者が集い人々が希望を持てる活力ある町づくり

1,企業誘致と既存企業への支援
 @県の企業誘致との連動と泉田農村工業導入地域の受け入れの為の環境整備の状況はいかがですか
 A企業への水道料の減免措置の設置や企業要望を調査し、雇用が増えるための支援をすべきではないですか

答弁: 企業への水道料等の減免、または、補助制度につきましては、企業誘致を推進する上で非常に大きな要素ではありますが、より多くの企業が恩恵を受けるための施策について、検討が必要と考えます。また、地元企業の支援につきましては、西秩父商工会、同工業部会と連携を図り事業所単独では、取り組むことの比較的困難な視察研修会、勉強会等の実施に伴う研修バス提供のほか、従業員の福利厚生面での、健康づくり講演会の開催など、側面からサポートを行うよう、関係部所の協力を得て進めております。「雇用が増えるための支援について」ですが、雇用を増やすためには、活発に企業活動が行われることが必要不可欠と考えます。現在、企業間では受注や発注などに関する営業活動の情報収集に自治体と地元企業の連携するホームページが大きな役割を担っております。企業情報の発信にはホームページが欠かせない存在となっており、企業の営業活動を支援するためには、町のホームページ上から地元企業等の紹介や各企業のインターネットへリンクするなどの媒体が必要と思われますので、これらの整備について、関係機関や関係部所と協議、検討を進め、企業活動の支援を図りたいと考えます。

2,防災と地域放送について
 @合併により吉田地区との消防の連携が心配となっています。消防活動における秩父市消防団との連携を再度調整し強化してはいかがですか
答弁: 秩父消防団は、本年4月1日に組織改正を行い、連合消防団制から単一消防団制へ移行し、災害時の放送も通常の火災等においては方面隊の区域ごとの放送のみで、小鹿野町の情報は分からないということから、吉田地区からの応援は、小鹿野町からの要請時以外は通常ないものと考えております。今後は、5月に組織されました秩父地域危機管理対策協議会におきまして協議の場がもうけることができれば検討していきたいと思います。


 A防災無線の現況と問題点はないですか。また、戸別受信機の補助設置も含め、放送内容など今後のあり方はいかがですか。さらにはNHKデジタル化への対応と産業振興にも欠かせなくなってきた光通信、それを活用し地域に一体感を生むケーブルテレビへの対応も価値ある選択ではないかと考えるがいかがですか。
答弁: 防災行政無線は4月6日より運用を開始いたしまして現在に至っております。問題点につきましては、運用時に聞こえが悪いとか、音が大きいとかの連絡が何件かありましたが、スピーカーの向きをかえたり、調整をおこなった結果、現在は苦情等ございません。また、個別受信機の補助設置につきましては、今後検討してまいりたいと思います。放送内容につきましては、現在、お昼と夕方のチャイム、子どもの安全確保、災害予防等について放送しておりますが、今後も充実した放送が出来るよう努力していきたいと思います。
 現行の地上アナログ放送につきましては、5年後の2011年7月に放送が終了し、地上デジタル放送に全面移行いたします。町内では、多くの地区で地上アナログ放送用の共同受信施設をデジタル放送用に改修する必要が出てきています。また、一方では、NTTのBフレッツに代表されるインターネット用の光ファイバー網の通信事業者による整備が進んでいない現状もございます。ご指摘のとおり、ケーブルテレビにおける施設整備は、この二つの問題を解決し、あわせて産業振興に寄与する方法でございます。この事業推進に要する事業費用やほかの方法論や比較など、国の施設等をふまえ検討を進めてまいりたいと考えております。具体的には、こうした議論が活発にできる研究会のような組織を設け、小鹿野町の光通信事業の整備をどうした方向に導いていくのが理想か、これらを追求する中で事業のあり方を推進してまいります。