倉尾中学校統合説明会に出席して

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平成12年10月20日
倉尾集会所にて
午後7時より10時に至る
 約30人の住民が集まり、住民の赤裸々な意見が飛び交う説明会でした。
時間で散会にはなったが、このままの体勢での統合はできないといった住民の反感がそこにはありました。
 以下、どの様な意見や説明があったかドキュメントします。名前はすべて匿名にします。言葉は要約してあります。
 ちなみに私田島昭泉は議員就任前ですので傍聴の形を取りました。
挨拶
   教育長挨拶 「平成12年9月11日の町長のGOサインが出ましたので宜しく。
             生徒の不安を除き、来春での統合を考えております。」
   議員A挨拶 「よりよい統合を考えて行ければありがたい。」
   議員B挨拶 [P T A それぞれの立場でしっかり考えて行きましょう」
これまでの経過説明
   学校教育課課長
 倉尾中学校統合について(以下資料より)
1経緯
@平成10年10月中学校統合検討協議会の設置委員17名
(委員は倉尾・長若・三田川各5名+町内2名の17名)

○第4回協議会(11年8月9日)協議の結果倉尾中学校の統合は、保護者をはじめ地元住民の大多数が統合を希望しており、過小視模の中学校教育に対する影響を考えれば、統合は急を要する問題である。
 従って、平成12年度当初の統合を強く期待するが、手続き等もあるので平成13年度当初に統合を実現するよう強く求める。

A平成11年11月2日付、町議会に対し「倉尾小・中学の統合を求める請願書」の提出、
                      署名者は実に624名(倉尾地区の96%)
○請願書の要旨
現在秩父地区の中で、倉尾中学校が一番少なく、6年後には中学生の女子は全体で6名という大変少ない数になり、生徒の健全育成のための部活動も促進できない。子供たちが希望する部活動ができることが、子供の個性を生かすことにつながり、また、少数の生徒では切磋琢磨がなく、集団生活にも馴染みがたく、仲間からの刺激も少ない。子供たちは集団の中で、喜怒衰楽を経験しながら色々なことを学習し、多くの友達の中から生涯の友を作ることもできる。倉尾地区の子供にも、多くの友達の中で学ぶ喜びと豊かな人間性を育む教育を推進させたいと考え、「倉尾中学校の統合」を速やかに実現されるよう請願いたします。

B平成11年12月8日〜14日倉尾地区同保護者懇談会の開催

C平成12年6月15日議会は「倉尾小・中学の統含を求める請願書」を採択

D平成12年9月11日町長は平成13年度当初に倉尾中学校を小鹿野中学校に統合を進める旨議会に報告する。

西武バスの運用について (改正案の時刻表を説明) 朝練や定期テストに対応した時刻予定と臨時便を提示説明
生徒の交流について 文化祭での交流や先生同士の交流で生徒の不安を無くし統合をスムーズにできるよう計画している。   
住民 行政
・倉尾の誰もが統合には反対してないと思うが、経過で要望も聞かずに早急に進めすぎたのではないか ・統合検討委員会での会議の中で充分検討されたと理解している。
また、請願を重視している。
・統合先はどこか ・小鹿野を考えている。
・バス時刻改定案には余裕がないのでは ・学校側も対応し、掃除の時間も含めて考えている。
・バス代負担はどうか
・5年は県と町で5割ずつ負担、その後は町で10割負担。
親に負担無しです。
・長久保の送迎についてはどうか ・長久保地区の住民等に送迎依頼をしたい。
・スクールバスを考えられないか
・町で補助金を出している西武バスにこの路線から手を引かれると
通院等のお年寄りや他の通学の足が確保できなくなる。
・現中学生もバスは使っていないのだから
手を退かれることはないと思う
・前町長もトンネルが抜けたら初めて小鹿野はひとつ
統合に際しては吉田を通らずにバスを考えたいと言っていたが・・・議員も理解が薄かったのでは
・統合の決定をもっと早期に知らせる必要があったし
意見や希望の徴収をもっとして欲しかった。
見直しはないのか?
・署名624名(96%)の要望を重視、町長の意志がはっきり出たので執行部は、来春統合に努力を重ねて行きたい。
(議員A)もっと意見を徴収しているものと思っていた。
区長会やPTA等での意見徴収が必要だったと感じる。
・署名は誰もが反対してないことではあるが、要望や意見を聞いてからにしてくれると考えていたので、これから考えて欲しい。 ・努力してよりよい統合を考えたい。
・運動会の日に統合が決まったと口頭で聞いた。
統合が決まっていたら記念すべきイベントの運動会だって考えたいのに、あまりにも住民の心をないがしろにしてる
・町長の意志決定が9月11日だったのでこのようになった。

・いづれ西武バスも廃止の可能性からすれば
スクールバスとともに町営バスの運行をここで強くお願いします。
あわてて統合しても取り返しが着かない
(議員A)福祉バスや町営バスの考えも考える時期が来るとは思っている
・子供達の中にはかなり統合に拒否を示す子がいるとうかがっているが・・・現中学生ぐらいはここを卒業させたい。
・どの学年や年度で統合しても誰かが負荷を追わねばならないのでご理解が欲しい。
(中学生は現在27名、来年度28名でもある)
・小鹿野と倉尾の学力の差はどうか ・答える資料が現存しないし、答えられないことです。
・今更遅いが、登校拒否の子や都合で倉尾中学を快く通学、卒業してる子も多い。
そんな子を集めて心の通った中学にしたかった。
・下の子から統合を先にするとか・・・
・雪の日は倉尾だけ休みになったりするのか
・受け入れる小鹿野中学の生徒はどう思っているのか
・学校で具合が悪いときは先生が送ってくれるのか
・自転車置き場もバス停には必要
・様々な問題をもっとよく練ってからにしてもらえないか
・廃校と休校での違いは?、できれば人口が増えたときに復活してもらいたい。 ・吉田町での休校例はあるが県に委ねるしかないと思う
・空いた学校の有効な利用の計画もしっかり考えてからやって欲しい。
時間にて散会、(前日の日尾集会所での説明会は流会になっていたようだ)
私は11月1日からの議員ではあるが「議員はみんなの税金で報酬もらうんだから、よく意見を聞いて働いてくれないと困りますよ!」と帰りがけの玄関で言われ、責務重大と今更ながらに感じました。

田島昭泉はこの席の帰りに考えました。とてもまとまらない。相当な反感を持っての統合になるであろうと。
町サイドでもハード的にもスクールバスか町営バス等の運行も加味して動かないと対応不足だ。
何より倉尾地区が今やっとトンネルでひとつになったことを考えると、住民の心に納得できる計画を練って欲しいと思いました。



11月18日(土)pm7:30〜11:00  統合問題個別座談会にて意見徴収  保護者6名参加 

山口教育長は11/6日に要望を聞くと言っていた。(倉尾住民Aさん)
そこで早期に(12月定例会12/11より1週間前に)PTAで話し合った内容を各倉尾の地区にて話し合ってもらい教育長に届けることとしたい。

「12月の定例会で条例改正があると平成13年の統合になる。」と山口教育長は言っていたが、どの様な条例なのか分からない。
【改正が認められればそのまま13年に統合なのか、それともスムーズに行く様にするためだけの改正なのか?】

教育長の言葉がどこまで町長に伝わっているかが分からない。

長久保では統合を求める会へ意見をつけた要望書を提出したが先の請願にはその内容がつけられてはいなかった。

請願が議会で12/6/15日に採択されてから住民(PTA)にしかるべき意見徴収がなされず、さらに町長の12/9/11日の議会での統合を進める旨の報告があってからも意見徴収無いままに、計画が行政サイドだけで進められた。

統合後の精神的なフォローをしっかり考えて欲しい。(いじめや孤立が心配)

以上の要旨でした。少数意見かも知れませんが真摯に受け止め、しかるべく町長・教育長に伝えます。

その他、教育問題、敬老会のこと等、様々なご意見もお聞きしました。


11月19日(月)am10〜11 山口教育長と会談。以下教育長のお答えの要旨です。

○PTAの要望を早く望みたい。それによって判断するところが大きい。議会前の今月中に・・・(11月中に)
○12月の定例会での条例とは「倉尾中学校廃止条例(仮名)」であって決議されれば13年度に統合は実施されることになる。
○私からの情報は町長に伝わっている。私以上に町長は倉尾をご存じだと思う。
○統合後の生徒の問題は万全を帰すのがこちらの仕事です。
○何よりも倉尾の住民の皆さんが分断しないことを望んでの最大限の判断をしている。
○[スクールバスは12年度の方が計画しやすい。13年度中には交通網整備事業(?)が計画されその枠に入ってしまうことになる。]
  以上です。
 伝わりきれない、筆記表現できない事などもありますので、それ以上はメールにてどうぞ
 ・統合時には少なくともスクールバスの運行は欠かせないものであることは訴えてきました。
※思うに、今は住民側の判断が大切。そして、はっきりした要望として出されることが必要だと言うことです。

田島昭泉はここまでの中で

  1. 住民の方々の、今は大変な状況だが、しっかりとした意見交換(交流)も必要だと感じました。
  2. 学校が無くなる様な事業は多くの人の心と文化を扱う事業。半年での計画実施には無理があると思います。
  3. 偏らない意見徴収、長い目で見た計画が必要だと思います。

11月27日(月) 事務実施計画説明会にて
 この日は行政各課の事務事業実施計画の説明を受けた。
 この中で 学校教育課の説明の中で五十嵐敬夫議員が質問と意見を出され、今回の13年度での統合には無理があり、また住民の統合の要望書がだされる過程等で民主主義に反する様な偏った意見でここまで来た経緯がある旨伝えておりました。議会での採択の嫌疑にまで及びました。
 私田島昭泉は「とにかくまず、今月11月中に届くであろう倉尾地区からの要望を執行部では真摯に受け止めて欲しい」と伝えました。

 まとまれば良し。まとまらない、もしくはさらなる反対意見と行動があるならば、これはもっと時間をかけるべき事と思いますので、そのように対応したいと思います。

11月30日(木) 議会全員協議会にて
 行政全執行部を前に、予算要望の中ではありますが、倉尾は地理的にやっとトンネルにより開通しひとつになったばかり。
学校だけでなく地区が小鹿野と心身共にひとつになることを考えて、最善を尽くして欲しい、と私は訴えました。

12月10日 倉尾のPTAの方より一通のメールが入りました。PTA要望についてです。
「平成13年度統合賛成と反対に分かれてしまい、結局一本にまとめられず、要望書の提出期限が12月1日のため両方の要望をそのまま提出する事になりました。内容は大きく分けて、統合の時期、スクールバスの件、その他になるようです。時期については、段階的に統合を行う(中学1、2生は倉尾中で新1年生は小鹿野)。町に一任する。全面的に統合する。(中学1、2年生は2/3が反対で、1/3が賛成又、小学6年生以下で賛成のようです)期間が少ない為、いろいろな事が難しいと思いました。」

(上の要望は下記の内容になります。)

12月4日 倉尾地区PTAから
町長・教育長・議長宛に要望書が提出されました。
12月21日 町長・教育長から
回答書が提出されました。
要望の概要です。
  1. 統合準備期間中に児童生徒間の交流を実施。
  2. 統合時期は
    • 町に一任
    • 13年度に
    • 段階的に
  3. 初年度は学級編成に特別な配慮を
  4. 初年度は倉中の教諭を統合校に転入
  5. 制服等の費用負担がないように
  6. 卓球部の設置
  7. スクールバスは長久保を経由して運行
  8. スクールバスの運行費用は父兄負担としない
  9. スクールバスの運行は生徒の時間に合わせる。
  10. 部活動に合わせて、土日祝日、朝練習時も運行。
  11. 学校は休校とし必要時には開校可能にする。

番号順にその回答を記します。
  1. 実施できるよう努めます。
  2. 13年度の統合します。
  3. 実現を図ります。
  4. 要望にそえるように関係機関に内申します。
  5. 対応に努めます。
  6. 新設できるように努めます。
  7. 運行します。
  8. 町費負担とします。
  9. 学校と協議して対応します。
  10. 路線バスとの併用を含めて対応に努めます。
  11. 国庫補助金の返還問題等にからみ、むずかしいと考えます。

12月14日 倉尾中学在校生保護者8名から陳情書が町長・教育長に提出されました。
内容は13年度統合に関して同意できない旨のもので、生徒たちの「統合したくない」の声に13年度統合は心の準備もできず、「子供達のための統合」であって欲しいと願う内容です。

臨時議会が平成13年1月に開かれました。統廃合条例の採決です。
反対討論いたしました。そこで発言した田島昭泉議員の発言です。
しかし平成13年度での廃校と統合が採決により決定。平成13年度より倉尾中学が廃校決定となりました。

段階的な統合で現倉尾中学の子は倉尾中で卒業させてあげたかったのですが、残念です。

2001/3/14 埼玉新聞
統合後の倉尾地域からの生徒の精神面でのフォローが
今後心配されます。
倉尾中学生の皆さん 頑張ってください!
鹿中の皆さん しっかり受け止めてあげてください!
閉校式は3月25日(日)の予定

たくましい子供達に期待しましょう