人権教育推進協議会


人権問題講演会 2007/6/27
講師:埼玉県総務部人権推進課講師 村田剛徹先生

人権はなぜ大切なのか?  命に関係する問題なのです。  今、人権感覚が鈍っているのではないか!
国際的には  アナン事務総長が人権についての環境を整備しようと呼びかけた。
企業も  ユニクロでは障害者が7%就業(一般企業では1.7%に過ぎない)

強い立場になると下位の者に対しパワーハラスメントをする事に成りやすい。(本性が出る)
女性が嫌だと思えばセクシャルハラスメントになる。

いじめがある → と言うことは、きちっと人権教育がされてない。

「子どもは親の言うようには育たない。 親のするように育つ」

インディアンは恐い者と印象がある。しかしこれは白人が作った西部劇映画を見て植え付けられたもの。一方で「インディアンうそつかない」も有名だが、これは白人が約束を何度も破りインディアンの居留地を奪ってきた事実と対峙させたもののようだが、伝える側によって真実はねじ曲がることも知っておかなくてはならないと言うことだ。

一人一人が人間性を高める不断の努力が必要。

最後に以下の文章「資料」1が提示されました。

「ちょっとスチュワーデスさん!席を変えてちょうだい」
ヨハネスブルグ発の混んだ飛行機の中で、白人中年女性の乗客が叫んだ。
「何かありましたか?」
「あなたわからないの?黒人なんかの隣には座りたくないのよ!こんな人迷惑だわ」
女性の隣では、黒人男性が憮然とした顔で座っている。
「お客様、少々お待ち下さいませ。空いている席を確認してきます」
乗務員は足早に立ち去り、周囲の乗客はザワザワと不穏な空気。
しばらくして乗務員が戻って来た。
「お待たせしました。ファーストクラスにひとつ空きがありますので、どうぞそちらへ。
本来ならこういうことはできないんですが、隣の席がこんな人では確かに迷惑でしょうと、
機長が特別に許可しました。さ、どうぞ」

【            】

最後に【 】の中にはどんな言葉が入るでしょう?との講師の言葉に
私ははじめは「ただしファーストクラスの料金はあとで請求させて頂きます」
と白人をなじって言うのかと思いましたが、これではそのまま愚痴をたれて雰囲気の悪いまま・・・
そこで「黒人の方にファーストクラスを案内した。」ならどうかなぁと思いました。
正解は
 【周囲の乗客は、にこやかに黒人男性を見送った。】だそうです。一件落着の講演会でした。


人権問題

秩父郡市人権フェスティバル

2006/11/9(木)講演の前には小鹿野太鼓連合の演奏から始まり、中学生4人の人権作文朗読があり、その後コーラス薊のコーラス、浅見和弘さんのソロバリトンなどがありました。

講師は石井めぐみさん(女優)

自らの体験を通してやさしい人や街のあり方を教えて下さった。「障害者にも目を向けてくれて声をかけて下さい!」
石井さんのお子さんゆっぴぃは重い障害を持っていた。誰もが目を背けた。石井さんも無我夢中で子供に訓練をさせた。ある時ゆっぴぃは全身で拒否反応を示した。
石井さんは気が付いた。1日1日を楽しく大事にすごそうと・・・
ドキュメントのTV番組つくりそれを通じて人々に知ってもらった。沢山の人が垣根を越えて声をかけてくれる様になった。垣根は目が合わせられないとか声がかけられない程度の軽い物だったのだ。

石井さんの愛情や強さ。母親としての大きな情熱が感じられ感動しました。

手話通訳がフェスティバル全体を通してされておりました。


人権教育講演会:河上亮一先生

平成17年(2005)2/27(日) 小鹿野町文化センター
東大卒
中学校教員を38年間務める
著書に「学校崩壊  草思社」など
教育改革国民会議に参加

・校内暴力と言われた時代には800人の生徒の中に20人ほどの番長(リーダー)がいた。校則無視。外ではやりたい放題。
・自殺の時代。登校拒否や不登校の時代。
・学級崩壊の時代へ。
・今は学校が静かになった。しかし言葉が伝わらなくなった。今までのことが通用しない、まったく違う生徒の登場。他人を受け入れない固い自我を持った子供達だ。

・日本は独自な学校になっていた。
 アメリカの学校では教科教育しかやらない。道徳は協会や社会で教えている。「人間は放っておくと何をするか分からないのが当たり前だ」の考えの下、学校では権力をストレートに利用して学校の秩序を守る様になっている。
 日本は村の仕組みを壊してきた。欧米は残してきた。
 日本では子供のしつけ、社会性を押しつけるのは無理と考え、家庭も地域も学校にゆだねた。1960年までは有効だったが生徒が言う事を聞かなくなった。なのに学校に権限がない。外の警察の力で守ることになる。

最近の生徒の特徴
 極めてひ弱になった。生活の基本ができない。集団生活ができない。
 内面は傷つきやすくなった。固まってしまう。切れる。
 →極めて暴力的になってしまう面を持つことになる。
  →行動をおさえられない「殺したいから殺した」となる。欲望を抑えられない。

どうしてその様な子供が出てきたか?
 社会的自立ができずに社会に出る子が多くなった「幼稚園児並みの20才」
   親の育て方、社会、学校が昔と違ってきたからだ。文化が変わったからだ。
     →社会の反映である。
        豊かになった。:1970年代から餓死はない。「しっかりやらないと食えないぞ」が通用しない。
                 :我慢しなくていい環境になった。
        家庭では:米と比べて自立性が育たない。夫婦が2人だけで子供を育てている状況。教会や地域がない。
        学校では:アメリカをまねればいいと押しつけられたが「個人第一、自由、平等」で教師と生徒が五分五分になった。
              :大人も学校を支えてはいない。
    家庭のスタイルや考え方の洗い直しが必要だ。「子供は親の背中を見て育つ」
  日本は成り上がり。ヨーロッパではきちんと古いものを大きな負担をしながら残している。(村や地域の絆)
 日本は村を壊し町にした。他人とのつながりをどうするのかを考える時
 子供にお金を掛けるな。幸せとは何なのかを再考すべきだ。

子育てについて身体的に聞くことが必要。
   人は本能がこわれた動物だ。だからしつけが必要だ。3才までが肝心。
   子供には文化、生活様式や言葉を無理にでも押しつけないとダメなもの。強制である。
   本体は悪だから我慢するための仮面(ペルソナ)を付けてやっと人(パーソン)になる。
  お母さんだけで育てるのは無理だと想定すべきだ。父体を何処かにゆだねる必要がある。
  大人同士の横のつながりを持ち、学校を支える必要

 

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