私の家は浪江町にあります。311の時は女川原発にいました。直後に危険を感じ、浪江の家族にはすぐ逃げろと電話しようとしたがつながらなかった。女川原発も電源が運良く一系統残っていたので危うく救われた。
女川は陸の孤島のようで出ることができなかった。唯一衛星電話が使えたので避難した人など1人5分と決めて電話して連絡を取り合った。情報は衛星テレビが見られた。フクシマでは事故現場で3000人が働いている。ほとんどが瓦礫処理だ。一部はこの度の汚染水対策。人は中には入れない。原発の中へ行く探査ロボットは軍事ロボットで高額だが、帰ってこない。ロボットにはCPUがあるがプログラムが消えてしまって動かなくなる。ロボットを見つけに行くロボットも帰ってこない。基本的に人が通れるところを進めるロボットが必要で大きさも限られているし、放射線遮蔽の鉛などでは重たくなり動かないのでダメ。ロボットも除染も原発も原発企業が皆儲かる。
4号基が一番心配だ。あれには最も危険な使用済み核燃料が一杯入っている。あそこに瓦礫が入ったが、容器に傷がつけば取り扱えないほどの放射線が出る。ましてや水が抜ければもうだめ。原子炉容器は60センチもの厚さのはがねの容器だが圧力をかけて300度で沸騰するようになっている。普通の気圧の4号基のプールは100度で沸騰し水はすぐ無くなる。現状では引き抜いて別の場所に保管するのもむずかしい。
原発は地震で既に蒸気などが噴出していて配管などが壊れていたとのことで、水は抜け始めていたはず。地震で壊れます。
火力なら同じ出力1000億円でできるのに原発は3000億円だ。浜岡で廃炉を決めた原発は実は耐震強化の見積もりが高かったので廃炉にして新設することにしたわけだ。核廃棄物だって何処にも今は持って行けない。六ヶ所村の再処理プラントだって故障して動かないしプールは一杯だし。だからフクシマには貯蔵プールは作ったけど一杯。
作業員は炉心近くに行くときは1時間程度しか仕事はできない。低線量の所なら一日仕事をすることもある。新しい原発は比較的線量が低い。古いほど高い。放射線によって配管などの金属が放射性物質になる。そして劣化してクラックなどが入る。30年と言ったり40年廃炉としてる。実際に金属片を炉心に入れて点検の度に計測しているが、そんなものだろう。
内部のことで知り得たことが原因か解らないが、不明の交通事故死などもある。恐い世界だ。地元では周りじゅうが原発の仕事をしている人なのでうっかりそんなことも話せない。実際に宮城や岩手の避難所では助け合う輪があるが、フクシマでは心の内から話せないのでみんな心がバラバラだ。実際に避難地域の線引きが細かくされて隣同士で補償金が違ったり、帰れる帰れないなども含めると、いがみ合ったり、ねたんだりとホントに辛い。
仮設住宅だって除染しないで作ったから高いところもある。避難しても家の中で3マイクロもあった。玄関先で５。外で１２。それこそ当初、体育館で避難したところに行ったが、持ってるサーベイメーターで測ったら内部もとんでもない数値。みんながパニックになってはいけないから代表に伝えたが、ひどいことだ。スピーディも伝えられず情報がちゃんと伝えられないからそんなことになった。
子供の甲状腺の線量を測ってもらいたくて病院に行ったらフクシマの人は測れないと言われた。ヨウ素の半減期1週間のうちに測らせないで、引っ込んだら見ると言うことか。とんでもない隠蔽の現実です。役場の前で線量測ったらすごい数値なので伝えたら、今対応してますとだけで変わらない反応。県職員も全く知識の無い人がぐるぐる配属されて対応しているから話にならない。
事故前は何処の原発もそうだが安全安全を伝えていた。地元では小学校から見学に行って、やれ鉛筆やらノートやらをあげて喜ばせて、原発はいいものだとの印象が植え込まれているんです。決して内部の悪い情報は出ない。
実際はどうか解らないが事故当時原発の地下では水死と言うことで2名亡くなっている。避難の悲劇で自殺者も私の知っている範囲で結構います。
規定の線量を事故後に引き上げられてとんでもない。作業員でも無い一般の人も20ミリシーベルトなんて基準を言ってますが、子供はダメだ。細胞分裂して育っているところで壊されちゃうよ。
各地で除染してるけど無理だね。フクシマの学校で最初運動場を除染して使えばいいと学者が言った。5センチもはぎ取れば大丈夫だと。うそっぱち。線量が全く落ちないのでなんと70センチも削ったんですよ。砂の多い土は放射性物質はすぐ潜っていくんだね。とんでもないことですよ。屋根瓦なんか洗ったって少し減る程度。第一、削った土は何処に持っていくんですか。中間貯蔵なんて言ったって最終貯蔵になっちゃうから何処も許可しないでしょ。
利権に絡んだ大きな原発村が何十兆円使った原発をやめようとは言わない。
（筆者考：政治的判断が必要)。以上。こんのさんありがとう御座いました。