谷川俊太郎・朗読とお話

2009/12/06 ポエトリーカフェ武甲書店にて

参加レポート(秩父アート情報)

チケットナンバー 20 これが座席番号でした。
1番は浅賀さん、3番には英夫さん、5番は中島さん・・・



朱美さん司会のもと和やかに興味深く進行

最初は「死んでくれた」という詩の朗読。
色んなものが死んでくれて自分の糧になっている事への感謝の詩




そして客席からの質問に答える時間
「自分の前を誰かが歩いている。それは私のようでそうでない。
もしかしたら女でもあり、・・・神に近いものであるかもしれない」
そんな詩の書き方もある。「実人生と何かが絡んでいる」そうです。

「書いていると金太郎飴になってしまうというのはまさに僕が30年前に言われた事。さけられないことかもしれない。いいじゃないかと。谷川節で。
書き方を変えるなら・・・。自己表現的なものをソネットにしたり。一人称を登場人物を作ってみてそれを主人公にして書く。遊び歌のように童歌の形もやってみた。」

「好きなフレーズと言ってもね・・・
 好きな言葉なら‘好き’です。幸せに近付くし。
 ‘汝自身を知れ’は、むかし好きだった。」

「ユーモアは失いたくない。ユーモアの資質は母親の遺伝だと父親に言われた。喜ばせるのがすき。女性のタイプと聞かれれば、ユーモアのセンスがある方が好きです。」

「対談ですか? ○○さんとは話が食い違うんですね。河合さんとは気が合うんですが、対談して心理学の療法と詩の書き方とが似ているんでびっくりした。詩の言葉が意識下から生まれてくると言うことをそのときから意識してます。ユーモアで言うと岸田今日子さんとは爆笑するような楽しい対談だった。」

この後「詩めくり」から観客の誕生日に当たる詩を朗読して下さった。
また、観客から自分の詩の朗読参加3人。同じく谷川さんの詩の朗読2人。

「意味」「運命」「地球」「雪」などを新刊「詩の本」から朗読。
その後も色んな詩集から抜粋して朗読して下さった。

そしてサイン会

子供の時に買って持っていた本にサインをして頂いた方も居ました。うれしそうでしたヨ。


残った方10人ほどで、お食事会。

「日本語では【私】の表現も、俺、ワタシ、わたくし、僕、朕、と沢山の表現があるのに、英語に訳されると【 I 】になってしまう。
 ちょっとニアンスが違ってきますね」と「最近は中国語に訳されてます」 訳したものをまた日本語に訳したらどうなるのかと興味有りますね。
「僕は現代詩のエンターテーメントに成りきって居るんです。」人が詩に注目してくれるためにも、先導され努力されて居るんですね。
「俳句とか短歌はなんかなじまないんだな」 詩に七五調は利用しても俳句には入り込まないようです。
「ありがたいことに子供の時の暮らしが良かったので」 暗いイメージの詩が少ないそうです。
エロスを感じる詩も書いて下さいねとファンからのお言葉もありました。
食事中はワインをおいしそうによく飲まれていましたよ。
ワインのお土産を手にお元気に帰られました。


参考までに有名な谷川俊太郎作詞「死んだ男の残したものは」YouTube武満徹作曲、長谷川きよし歌。